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IN DREAM2

第9章 ディオン連邦共和王国




「闇の力は俺の父親が与えたものだが、それを使いこなせるようにしてくれたのは俺を信じてくれたあいつらだ。」
「インドリームが?
一体どうやって・・?」

「ーーーそれはお前も経験してるはずだ」
「え?」
「その力を今まで誰の為に使ってきたのか。
そしてお前が持っていた夢は何か。
それを考えれば必然に答は導かれ、闇の力のコントロール方法もわかる」
「僕が・・誰の為に・・それはーーっ」

アレックスの中に1人の少女の姿を思い浮かべる
無邪気な笑顔
素直な眼差し
国を思い、種族間関係なく民を思い、それでも王女として隣国に貢がなければならない運命を課せられたジーナを。

「僕は・・ジーナを救いたい!
この力は・・その為に使うと決めた・・!」

ジーナを想い続ける事でアレックスの闇は抑制され
さらに魔獣化も一時的に止まる
クライヴは抑制術が効いたのではなく、アレックス自身がコントロールし始めていることに気づき
あとは大元の敵をインドリームが倒す事を見守る





千手観音のように数多の毒鞭が空中を浮かぶ仲間へ攻撃していた
ヒルトの風を纏っていることで簡単な攻撃は無効化される
それでも水晶で作られた剣や毒そのものは対象外であり
それぞれの能力によって攻防戦が続いていた

消耗する体力と魔力
対してカンスは疲弊してる様子はなく
攻撃の威力は止まなかった

ユリエフの光によっても闇の霧は晴れず、敵の弱点の場所が掴めない
胸部に埋められた宝石以外を攻撃したところですぐに再生し
同じ事を繰り返す戦いになる


「貴様らを倒す為には有り余る力じゃな!
実に愉快!」

魔族化したカンスの声は結界内に響き渡り
口を開けば全員に聞こえる程大きな声だ

「堕天使に魂を売った甲斐があるわい!
世界を救うと予言されたインドリームよ・・
ワシの極大術で跡形も無く灰にしてやろう!」

漆黒の巨腕を振り上げた瞬間、闇の渦が天と地に出現した
渦潮とように禍々しい闇が流れる異空間の渦から
闇のエネルギーが溢れ出し、インドリームを囲っていく

「っ!」

その術が一体何なのか先に気づいたヒルトは
更に風を強め、仲間全員を守ろうとした

「遅いわ!いでよ、《クリスタル・ジ・ヘルファング》!」

カンスが術名を発した直後
無数の水晶の刃が天から降り注ぎ
更に足元からも水晶の棘が出現した

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