第7章 闇の神
銃口をジェイクの頭部にくっつけ、笑みを浮かべ
挑発的な態度で脅迫的な口調で話すヴァン
「あんた達・・!」
「今の水のインドリームは無力だよ
とりあえず、君はそこであの方と風のインドリームがどうなるか
見ていればいいさ」
「どういうこと?」
「あんた達のリーダーが、なにを守るか見てろってことよ
心の底では期待してたんでしょう?
仲間が危険になれば、リーダーが助けてくれるんじゃないかって。」
「・・・」
「けどまぁ、それがどうかってことだ」
「うるせぇ・・。」
「!」
うつぶせになりながら、ジェイクは苦しみ交じりの声で話した
「ヒルトは見捨てねぇ・・仲間を助ける
俺たちを助けてくれたみたいにな・・・
そうだろ、アラン」
「ジェイク・・」
「・・・そうかよ」
希望を抱くよう、必死にアランの心が押しつぶされないよう、励ますジェイク
だが、ヴァンはジェイクの頭を蹴り飛ばし
腹を蹴り、傷口に機械の義足をねじ込むように押し当てた
「い゛ぎっがぁぁぁぁっ!!」
「ジェイク!」
「興覚めさせんなよ、ジェイク・バルシウス
俺はてめぇに話しかけてんじゃねぇよ」
ギリギリと音を立てながら、ジェイクを踏みつぶすヴァン
その口調は荒々しく、先よりイラついていることは明白だった
「水のねぇちゃん
ボーイフレンドの足が二度と使いもんになってほしくないなら
そこでじっと黙ってみてな。
そして喋んな。
俺たちから質問されたら、はい、か、いいえ
それだけで答えろ。」
ヴァンの命令じみた言葉に、アランは黙って何も答えられなかった
「いいな?」
「・・・。」
あくまでヴァンのやり方では答えない
そんな気持ちの表れだろう
アランはヴァンの重圧にたえながら、口を開こうとはしなかった
ジェイクの右太ももから義足を離し、少し距離をとる
だが、ボールをおもいっきり蹴るように
数歩勢いつけて走り、鋼の義足はジェイクのみぞうちに直撃した
「う゛っ・・・!おぇっ?!」
衝撃が強く、その場で吐いてしまうジェイク
その衝撃は内臓や骨が潰れそうな音が響き
アランは無意識に口を開き、答えていた
「わかった!
わかったから、もうやめて!」
「・・そんな言い方でモノ頼むのが礼儀か?」
「っ・・・いいえ・・。」
「だったら、言い方があるよなぁ?」
ニヤニヤと馬鹿にしながら笑うヴァン
