第1章 中学
「ねえねえ、りんちゃん知ってる?」
「ん?」
「ここの男子バスケ部ってむちゃくちゃ強いんだよ」
後ろの席の女の子が話しかけてくる
中学校に進学して数日
友達も順調にできて、順風満帆な学校生活です
「へえー、どれくらい?」
「なんかねー、全国大会で優勝したりとかー」
「え、すごいね!?」
そこまでとは思ってなくてびっくり
そんな話をしてるとすごい可愛い女の子が話しかけてきた
たしか・・・桃井さん、だっけ・・・?
「男バスの話ー?」
「そだよ」
可愛い何この子、スタイルもいいし、羨ましい限りですな
「あの・・・、誰か一緒に男バスのマネージャーしない?」
「え!?」
いきなり予想外のこと言われて戸惑う
「も、桃井さん・・・?」
「あ、ごめんねいきなり」
あ、よかった名前あってた、じゃなくて
「桃井さん、男子バスケ部のマネージャーするつもりなの?」
「うん・・・、でもちょっと一人じゃ心細くて・・・」
部活も決めてなかったし、嫌ではないんだけど
何していいのかわかんないし
でも、桃井さんいい人そうだし、仲良くなりたいなあ
「どんなことするの?」
「んー・・・、ドリンク作ったりとか、いろいろあると思うけど・・・」
雑用かな・・・?
「お願い、一緒にやろう?」
顔の前で手を合わせる桃井さん
そんなことされたら断れないよ
「入る部活決めてなかったし・・・いいよ」
「わあ、ありがとう!」
「で、あのさ、桃井さん、名前教えてもらってもいい・・・?」
「あ、さつきだよ。宜しくね星宮りんさん」
「りんでいいよ」
名前覚えててくれてたんだ、嬉しい
それと同時にちょっと申し訳なかったけど
こうしてあたしは入部届けを男子バスケ部マネージャーとして出したのだった