第1章 1章
「ユークレースに、強く当たってしまった」
ゴースト「それで……?」
「謝りたい」
ゴースト「なら、今夜謝ってみたら?」
「俺はそんなキャラじゃない……」
ゴースト「でも、ちゃんと善悪の区別は付いてるじゃない」
「だが……」
ゴースト「あ、はい、あったよ、生物学の本」
「あぁ、ありがとう」
ゴースト「ほら」
「ん?」
ゴースト「レッドはちゃんとありがとうって言えるじゃない、ならごめんなさいも言えるはずよ」
「……そうは思えない」
ゴースト「僕はそう思うな」
「………頑張る…」
俺はパラパラと本を捲りカタツムリの載っているページを探す
「カタツムリ……別称マイマイ…形態は…一致したな、カタツムリの類で問題ないようだ、コンクリートを……食べるとも書かれているが……コンクリートとはなんだ、ゴースト調べてくれ」
ゴースト「はいはい、えっと……コンクリート……、セメント、砂、砂利に水を混合したものだって」
「セメントとは…?」
ゴースト「もー、知りたがり」
「すまない」
ゴースト「別にいいけどー?えっと、石灰石や石膏を混ぜたもの……なのかな…?」
「石膏…、単射晶系の鉱物だな硬度は1.5から2だったはず…しかしボルツの髪も融かされていたしなぁ…」
ゴースト「あっ、本筋からズレてるよ」
「忘れてた……えっと、そうか、カタツムリの話だ………載って……ないな」
ゴースト「えぇー……」
「……博物誌はどうだ」
ゴースト「えっと何年分見る?」
「あるだけくれ、ゴーストはその後は自由にしててくれて構わない」
ゴースト「なら白粉をもらってくるよ、はい、博物誌」
どサリと置かれた博物誌それを自分が書いたものとそう出ないものを分けていく