第9章 Sugar9
「2人って、そんな会話してんだね。」
「2人っきりの時はこんなんじゃないですよ。みんながいる時は、こんな感じですけど・・・。」
「こいつ、飲みの時とか、すっげぇ突っかかってくるんすよ。」
良知さんに2人して、そんな風に返す。
2人っきりの時の会話は、流石にあんまり聞かれたくない。
恥ずかし過ぎて、無理。
「心羽、ちょっと酔ってるでしょ?」
「え、もう?心羽ちゃん、ちょっとしか飲んでないじゃん。流司、なんでわかんの?」
流司さんが言ったことはほんと。
ちょっとだけ、クラクラする。
でも、優衣さんが言ったことに同感。
なんでわかるの?
「こいつの目、見ればわかるよ。」
「え、わかんない。」
優衣さんが、私の目をじっと見つめて言うもんだから、照れる。
優衣さん、可愛すぎ。
「俺を見る目が変わる。」
え、そんなこと、一度も言われたことないし、自分でもわかんない。
「え、私、どんな風に流司さんのこと見てる?」
「どんな風に・・・してる時の目に近い。それ知らなかった時は、誘われてるようにしか思えなくて、何回も襲おうと思った。」
「やばい、めっちゃ恥ずかしいんだけど・・・。」
てか、してる時、私、どんな風に流司さんを見てるの?
それすら、わかんないわ。
「あ、ノロケありがと。」
「お前が聞いてきたんだろ。」
棒読みで、優衣さんが答えると、彼が少しだけ怒ったように返す。
「俺らじゃ、全然わかんねぇな。」
「わかんなくていいっすよ。俺だけ知ってればいいんで。」
まさに、彼にしか見せられない顔だね。
恥ずかし過ぎて、お酒を飲んでたら、余計酔っ払ってきた。
このお酒、度数なんよ。
グラス、1杯も飲んでないぞ。
「あ、それ、お前が前、美味しいって言ってたやつ。」
「え?・・・流司さんが無理矢理飲ませて、完全に出来上がっちゃったやつ?」
「そう。」
それはやばいわ。
あんま酔いたくないんだけどなぁ。
彼と2人きりなら、いいけど・・・。
なんでか酔うと、興奮して、すんごいことになっちゃうんだよね・・・。
どことは、言わないけど。