第1章 砂漠の月00~70
問えば、ん? といい笑顔で返されてないのだと悟る。
うぅ、と唸りながらも待たせてしまうからと急かされ外に出ると着替え終わった男性たちと先に出ていたらしい市以外の女性の水着姿に月子は目がチカチカしている気がした。
その肉体美と言うべきか、顔の造作もだが皆素晴らしく綺麗な筋肉がついていて月子は余計に気が引けて無意識に一歩後ずさる。
そうするとトンっと何かに背中がぶつかり慌てて振り返る。
「ん、よく似あってるじゃねぇか。可愛いぞ」
背後に立っていたのは晴久で、月子の水着姿を見て目を細めて笑うと褒めながら頭を撫でてくる。
月子は内心でなんの拷問?! と叫んでしまったが許して欲しいと切実に思いながら、恥ずかしさに紅くなる頬を隠すために俯きつつ小さな声でありがとうございます、とお礼を伝える。
ん、と小さな声が帰り、それじゃあ行くかという誰かの声で全員で近くの浜辺へと移動した。