第99章 瘀血(おけつ)
恵土がトリガーを持てなくなってから…
薬局実習と卒論等で一区切りついてから、何度か手合わせしてもらったが…
小南『手数は落ちていたけれど…
それ以上に質が上がっていて…
以前よりもかなり強くなっていた
鋭く、重くなっていた
多分こっそり起動して素振りしてたわね、あの様子だと』溜息じと目
好きにさせてやれ
と、当時は林藤が矢面に立ってくれていた
そのお蔭で、人に目撃されないように…限られた時間の修練による賜物だと思われる
経験は力だ
と公言するに至った要因でもある
以前のように一振りでモールモッド五体倒せるか提案してみた所…
恵土はたった一振りで十体倒していた
それも…秒にも満たない、ほんの一瞬で
石投げ事件の時
一番血の気が引いていたのは…小南とレイジだった
ただでさえ責任を感じていたのにそう追求されたらと
当時、生中継を見ていた小南とレイジは
小南「何よこいつ!ほんと腹立つ!意味わかんない!!」
とソファーで怒り心頭の小南の横で
レイジが白目を剥いてトリガーを手に出口へ向けて直行しようとしていた
小南「ちょっちょっ
ちょっと待ってちょっと待って!
ちょっと待って!!
レイジさん!落ち着いてえええ!!」腰にしがみつく←引き摺られてゆく
レイジ「安心しろ俺は至って冷静だ」ふしゅうううう←湯気を吐き出す
小南「冷静じゃない!!絶対冷静じゃない!!;」冷や汗満載で頭を振る
ゆり「ただいまあ〜
!!?どうしたの!!?;
小南「ゆりさん助けて!!;
レイジさんが殴り込みに!!←必死のパッチ
ゆり「ええ!?;」
かくして…レイジによるブチギレ騒動は…無事、収められた
ゆりの手によって……
半年前のネイバーに襲われた事故(ということにしている)により
傷は塞がりはしたものの下半身が麻痺
手術も一時入院も必要なぐらいの重傷
左腕にも麻痺が残っていた
神経外科で有名な他府県の病院を頼ったことで今でこそ治っているが…
当時はまともに動かせず車椅子生活で苦労したこと
大規模侵攻の日にやっと完治し、治療やリハビリに半年も費やされたこと
薬局実習を無事乗り切れたことまでは語られなかったが…
最後の通院を終えてから出たタイミングで大規模侵攻が起きて報せを聞き、三門市へ向けてトリオン体で直行したこと(白帝を家に忘れており瞬間移動出来なかった)
