第97章 神無(しんむ)
フェアリーテイルのエンブレムを背に刻んだマントを羽織っているのも…それでかもしれん」
グレイ「ってことは8歳か…」
ナツ「どんな感じだったんだ?
ボロボロって」
マカロフ「全身傷だらけで
見るに堪えない有様じゃった
包帯も巻いておらず剥き出しでな
服もズボンも途切れ途切れで、所々に火傷もあった
手当の一切を受けておらんで
ここまで走ってきたのか
靴も無く裸足も血だらけ
コケたのか全身泥まみれだった
雷の雨降る晩でのことじゃったしの
1週間前から季節外れの大嵐続きじゃった
正直いつ死んでもおかしくはなかった
誰もが見て見ぬ振りをしたんじゃろう…
手当てを進んでしてくれたのがラクサスだった
駆け込んできたのは11月末だったが…
その治療で、入団が12月ギリギリになったんじゃ
起き上がることも儘ならなかったからな」
グレイ「しっかし何があったんだ…?」
ハッピー「家族もいないってことは…
殺されちゃったってこと?」
ナツ「ケイトが逃げ出すなんてねえだろ
最後の最後まで戦ったはずだ!」
『う〜ん…』腕組み
ナツ「骨も折れてたのか?
マカロフ「うむ
昔からの傷もあったがその治療もあわせるとな…
歪んだ状態でくっついておる所もあったし…
手掛かりがあるとすれば…
金の十字架のネックレスぐらいか
母の形見らしく、いつ如何なる時にでも決して外そうとせんかった
頭蓋骨も一部凹んでおったし
額も凹み、目を覆うほど深く出血していた
あの時は目もあまり良く見えてはおらんかったろう
深く聞き出すことは出来んかった…
時折うなされて
深い絶叫と共に飛び起きることぐらいしか
ラクサスが添い寝しとったがな
年の近いもんの方が心を開きやすいと思って、そのままにしておいた
次第にうなされることも無くなっていき…
落ち着いて過ごせるようになった」
『よかった』ほっ
ルーシィ「家も燃やされたってこと?
ウェンディ「家ごと?」真っ青震え
グレイ「殺され掛けて燃えたが生き延びて
それから当てもなく彷徨い歩いてこちらまで来たということか?」
マカロフ「無くもない話じゃ」
その後…経歴を聞き、一同は絶句するばかりだった
天狼島から帰還し(アクノロギア討伐後)、帝国を倒した後
4代目マスターをケイトが就任し、想い出話でのことであった