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Unlimited【ダンまち】

第95章 神(しん)





ちっとも良くならず
改善したかと思いきやすぐ再発しまた蝕む

ケイト「………
あっちの緋真と同じように…
誰からも何もされず報われることも無く死んで消えるのかな
げふごふこほ」
風邪のウイルスが肺に移り肺機能が著しく低下しているらしい

ケイト「想いなんて抱いたらダメなんだよね
怒っちゃダメなんだよね
何百回生まれ変わっても、魂が何百回生まれ変わっても、笑って繰り返す、繰り返し続けてもなんも痛まない人の方が大事なんだよね

大人しく笑って削られないといけないし
そのことに理不尽を感じちゃいけないし
なんで自分だけなんて思っちゃいけない

笑って受け入れて
これまで通り在り続けて当然と
変わらぬ状況を、日々を、提供しなきゃいけないんだよね

俺なんかどうだっていいし
これまで通り思い出せずに苦しむ様も平然と笑うべきことと思われてなきゃいけないんだよね
アイズ「そんなこと思ってない!!」怒
ケイト「真っ暗な表情と目)思ってないからなんだよ
なんか変わるのかよ

されてるじゃねえか
俺も…初代と同じように……
一生寝た切りで、意識も戻らねえで
笑われてりゃいいんだ、ずっと!」涙

分体に意識を乗せて飛ぶしか自由が無い中で…
永遠に……

終わらぬ苦しみを痛みを笑われ続けてりゃいいんだ


最後にそう叫ぶや否や踵を返して走り出した

滝からの飛び降り自殺
それが一瞬で想起され咄嗟に駆け付ける中
言わずもがな走り出していた
滝壺へ向けて飛び降りるそれを、必死に手繰り寄せた

3mしか離れられない深淵の条件から
必死に思い出した地図から予測し抱き止めた


そこまで思い詰めていたとは思わなかった


ケイト「離せよ!!
っ——!!」ずきん!!

フィン「心臓が痛むのか?
ケイト「いい、加減…死なせて、よ
なんでダメなんだよ
もう役割終わっただろ
何がしたいことをして生きろだよ!
どうせ忘れて消えて無くなるのになんの意味があるんだよ!!
もうなんも思い出せないのにどうしろっていうんだよ!!
忘れられる痛み味合わせながら生きろってのかよ!ふざけんな!!←胸を叩く

離せよ!!離…せ」じわっ
ぼろぼろ

フィン「……
(ぎゅうっ)

ごめん」
ケイト「お前は悪くないよお
悪いの全部痛いの増やす馬鹿だけだああああ」
咽び、泣きじゃくるケイトを、ただ抱き締めるしか出来なかった


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