第95章 神(しん)
癌一同は全て皆死に絶え代替となる存在が生まれもしなかった
消えた半グロにおいては…
全て消え果てているのだが罪が罪(全消滅の危機、原初の始祖神殺害未遂)なので
同様に代替となる存在が生まれることは無かった
全て消え果てて、二度と生まれて来ない身投げとすることで清浄化されている
罪は消えない…それは、本人の意志で決め実行に移したこと(罪)だから……
罪を罪と認識し
せめてと願い、尽くした
その時点で、清浄化に成功したのだという——
半グロに染まり掛けていた人達は全て———
尽くしたとは…
自らが消滅するかもしれないと理解しながらも、自ら『自らを実在化させ続けてくれている神の因子(ケイトの命と自我と記憶)』を差し出してくれる行動を指す
なお…他の星では一人も癌一同も半グロも居ない為、全員無事で問題無く過ごせている
地球は…『実在化の中枢を司る方達(最優秀者、模範生達)』と「癌一同と半グロとそれに近しい人達(落第生達)」のみで構成される、学び場となる場所だから問題事は避けられないのだとか……
ケイトが死に、消滅に瀕している時のことで…
その行動(尽くした)により、自らの価値、真価を示したと言えるのだと——
献身と言えるものだから———
削りを
元来ならしなくてもいい痛め付け(罪)と認識し
その上で痛め付ける行為を更なる罪として認識し
自らで自らの実在化が出来さえすれば
させなくていい行為を…
取らせてしまい
なおかつ、罪を犯して削りを、摩耗を加速させ
命と自我と記憶を、喪わせ、二度と戻らなくさせてしまっている
その行為を—
消えて欲しくないと願い、求められずとも対価として全て(一個人も欠かさず)へ渡して尽くしてくれる好意を——
持ちつ持たれつと割り切り
出来ることを沢山してくれていると、大好きだと
そう言い、どんなものを支払われようと渡したくない、渡せない、大金を積まれようと差し出したくない『命と自我と記憶』を、平気な顔で差し出して…
なんら大したことをしていない、まるで何もしていないかのように笑って接し…
笑って幸せに過ごせるようにと願い、削りでどんなに痛みを伴ってもなお直隠しにする心(想い)を———
踏み付けにする言動を…罪と言わずして、なんと言うのか……
別の世界でのこちら(原初の滅神)は、言葉を失うばかりだった…
