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Unlimited【ダンまち】

第94章 創傷(そうしょう)





龍神「もう時間も無い…
済まぬが…諦めてくれ
我等は争いを好まぬ

忌むべきものとなっていないにせよ…
それは…己が力で果たしたものでは無い

原初の始祖神を犠牲にして果たしたものだ


……癌一同になる未来も、半グロになる未来も…
ケイト無くしてはあり得はせんかったろう

…それとも何か?

また…頼る気でもあるまいな?
一度死なせ掛けて…そして更に求める気か?
リヴェリア「違う!!
龍神「ならば何年掛かってでも己が力だけで乗り越えてみせよ
話はそれからだ…

ケイトの削り無しで、自力だけで脱してみせよ
さすれば会える、共に過ごせる
あやつはやってみせたぞ?
原初の滅神はな

罪を罪と受け入れ、受け入れようとしない心と反発し
決別し、唾棄し、全力で不浄そのものを叩き伏せてみせたわ
わしの目の前でな…

不遜なことに、儀式の前に、私に会う前に決別したいだ等と抜かしておった
だからこそうまくいったのだがな…

そうでなくては…側に居ること、そのものを拒否していただろう


済まぬがケイトを原初の星々へ帰すぞ

水神星プラーナへ送れ
まずは洗い流さねばならん


あやつ(フィン)は罪と認めた
おんしらはどうじゃ?
胸に手を当てて、今一度考えてみよ

主犯格の癌、癌一同、そして半グロ…
あれを見、聞き、接し…ただ目視するだけで、罪と化す
不浄そのものの根源と化す
そのことに…変わりは無いのだからな


肝心なのは……
「罪を罪と受け入れようとしない心」
「それ」そのものが「罪の化身」、「闇そのものへと転じさせる根幹」

「それ」に抗えねば…不浄は染み付いたまま、決して離れやせん


かっかっかっ!(高笑い)

愚かな者よのお
泰然自若…若いが故に過ちを認めん輩の多いこと多いこと

自らに過ちがあると思えん内は…二度と会えん、会わせはせん…守る為にもな!
それを問題視せぬ彼奴ら(きゃつら)の責任!
責任を全うせぬ者共に、享受する資格無し!!


また…相見えようぞ…

自らの力のみで、罪を罪と受け入れ、背負える大人になってからな

次期原初の神々は出来ておるが…半ば惜しい
当代の分体の宿り無くとも出来てからゆっておくれ


フィンは出来ておる、ケイトもな
それだけは伝えておこう

おんしらなら出来る

さらばだ」背を向ける

短い再会と、別れとなってしまった――


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