第91章 轉儛(てんぶ)
それから別れ、チームの元へと各々帰っていった
阿久津(さて…
実力を見せてもらおうか
真羽ライド!!)にやり
実は阿久津は昨日
別れた後に教師に言い、実力を試す為という名目で仕組んでいた
本人が納得するなら、という条件で頷いていた
阿久津と駆動は同じチームメイトであり、駆動は阿久津のマシン(ギア)の調整を行っている
阿久津チームは上級生(真羽よりも上の全ての学年)の中でも比類なきトップチームであり、負けたことは一度としてない歴代最強最優秀チームとも言われている
駆動「まさか…仕組んだんじゃないだろうね?」
阿久津「さあ?
上からのお達しじゃないのか?」微笑
駆動「全く…(肩すくめ苦笑)
君のそういう所(食えない所)、嫌いじゃないよ」
阿久津「ふふっ
さあ…
楽しませてもらおうか
ギア覇者を、どこまで楽しませられるかな?」ぐっ!!←黒いギアを取り出し構える
ギア覇者とは阿久津の通り名であり
そのニトロを前にして生き残れたものはおらず、倒せたものもたったの一人もいなかったという――
阿久津と不動の学年は、実はライドの学年の1つ上
5人チームでのリレー型
1人1周の5人形式で進められてゆく
5チームが同時にシュートし、
ト型の合流地点が出発地点の為、
ゴールすると同時にシュートしなければならない
失敗すればペナルティが発生する為、注意が必要
フライングなら3秒待ってから再びシュート
もし遅ければ同様に同じ罰が加わる
きちんと同時になるようにシュートしなければならないという規定がある
ライドは特に小浪から厳重注意を受けており、何度も何度もライドは頷いていた
小柄な子から始まり、3位スタート
中肉中背の子で、4位に
小浪に渡ってから、3位に持ち直し
筋肉質な子で、同じくチームの4番手である駆動が勝負を仕掛けてきた
ワザと泥をはね上げられ一気に視野を狭め
痺れ罠を踏んだ直後
その隙をついてぶつかられ、戻しの罠へ嵌められる
ライドチームがトップチームから受けた戦術だが、上位陣ではどこでもやっている
阿久津「ここでぶつかり、ダメになるならその程度
いっそ足手纏いになるぐらいなら…
悪いが見切りを付けさせてもらう!)
さあ…どうでる?」不敵に笑う
その声の中、ライドは静かにコースを何かを探すように見渡した