第89章 堆魂の儀(ついこんのぎ)
人は――それぞれ意思があり、感情がある
互いに主張し、ぶつかり合い、時に激しく摩耗し合う――
時には命を擦り減らして―――
また――時に―――全てを投げ捨ててまで―――誰かの為に落とすことになろうとも――――守る行為に殉じるものも―――――
(実父が実母に馬乗りになって刺されそうになる中、ケイトは実母を守ろうと実父を蹴り飛ばし、実母の無事を確認した直後に実父に左脇腹を刺され押し倒されてから実母に覆い被さられて守られ、実父が証拠隠滅の為に火を付けられ、ケイトが後日燃え尽きた家から唯一残っていた赤い布を見つけ左手で取り上げる)
たとえその先に何が待っていようとも――――――
(その一枚を握り締め、咽び泣く)
ずっと――側(そば)に居るから
桜「大丈夫だよ…」
小狼「え?」
桜「小狼君が覚えていられなくても
私、絶対忘れないから!!
側(そば)に居るよ――ずっと、ずっと!!」
小狼「そんなに気負わなくても…
思い出せなくなるだけで、無くなる訳じゃ
桜「それでも!!
それでも…
認識出来なくなっても…
私が忘れないから…‥
無かったことにはならなくても…‥思い出せないのは…辛いよ……」ぽとっ
小狼「……
……(瞑目)
‥……聞きたくなったら…聞く
それで…いいか?」
桜「うん!^^
ごめんね…泣いたりして
一番辛いのは、そっちなのに」ぐすっ←両手で涙を拭く
小狼「気にするな
俺でも…きっと、同じことをした
(ハンカチを差し出す)
冷やした方がいい
腫れたらいけない」
桜「…‥//
ありがとう//
大好き!^^//」ぎゅうっ!!
小狼「!!///(ぼんっ!!)←耳まで真っ赤&蒸気
////(かああっ!!)
…俺もだ//」微笑
ぎゅうっ!!
小狼(必ず守る――絶対に!!)真剣
桜「大丈夫だよ…」目を潤ませ微笑み掛ける
小狼「え」呆気
桜「ずっと――側(そば)に居るから」微笑
小狼「……(呆気)
(ふっ)
ああ――きっと、大丈夫だ」微笑
原初の始祖神
『魂の膜の状態を把握することが出来る力』
原初の滅神
『様々な次元(世界)を躯(からだ)に記憶出来る力』
4880ページ参照
『それぞれの在り方』、『心が齎す力』がそうなった理由は…
その『在り方』に起因しているのかもしれない――