第89章 堆魂の儀(ついこんのぎ)
その感化されやすいものというのが「準癌(癌の前段階)」というものなのだが…←3626,3694,3699ページ参照
ダメだ洗脳されてる;
そうキルアは思って伝えるのを押し留めたようだった――無理に伝えずに帰ったのもそれでか
無理に伝えようとすれば情報過多で負担が掛かるし、癌の消滅を止めようとするケイトを止める為に一時的に殺すことは確定事項と、時間も無かったのもあるだろう
癌になる準備が整った魂、その段階の癌を「準癌」と言い―
「癌」となる時期は…
「世界そのものへ寄生し、取り入り、食い物にし、そのことに痛みを感じなくなり、暴走を繰り返し続ける魂そのもの」と成った時点を指す――
つまり…「例の罪」を犯していなくとも、なる…
それが「癌」に関わること起因で成る事態を、
持ち前の『自浄と実在化』で無力化を懸命に働き掛け続けていたのがケイトだ
『自らの命を、自我を、記憶を、全てを、身を削ってまで』―――
『原初の神々』、『次期原初の神々』は全て――「癌」には『決してならない』のだから―――『創世神(いつでも『心』は一つ、『創世神の親の心(『必ず守る』という想い)』を抱くもの)』なのだから――――←5161ページ参照
しかし…「癌」とこれまでの行いによって、傷付いた世界を治す為にも……『原初の精霊』を天へ帰すことは決まっていたのかもしれない
そうでも無ければ…
これほどまでに綺麗にはならないし、穢れを齎す存在を丸ごと全て、
創世神を除く全てを手に掛けた存在全て、隠れ癌を一掃してくれたのだから
つい先月6月27日に主犯格の癌も一同丸ごと一掃された、癌はその前に全て一掃済
天へ帰す際に齎される波動、救済の光が全てを覆い尽くし、「隠れ癌」が齎し続けていた「(魂の)内に潜む(刻まれた)闇(罪)」による『世界へのヒビ、歪み、ひずみ、澱み』――その全てを洗い流す為にも一役買ってくれたという訳だ
既に、完膚なきまでに清浄化された世界で――僕達は新たに産声を上げた
歴史とは――それぞれの魂、それぞれが成してきたこと全てが積み重なり、築き上げた『今』という時の連続…それが過去となりて、『今』へ、『未来』へと結びつく
いくつも重ねる
『堆魂の儀(ついこんのぎ)』
それが執り行われるのは……7月12日――晩歌祭(エレジア)の日だ
