第88章 神聖たる導き
『お願い――』両手を組み合わせる少女
『死にたくない』両手を組み合わせて震える男子
『死なないで』アイズ
『生きて』リュー
『お願いだから』アーニャ
『負けないで』レフィーヤ
『お願い、神様』リーネ
『どうか――届いてえええええ!!』ティオナ
想いは…確かに届いた
それは『光』となって
散り散りに飛ばされたそれぞれ(原初の魂)に降り注いで、繋ぎ止めた
その身を覆い…反撃への一助(助け)となった
神殿に封じられていたもの…
それは……
10万年前――←4061ページ参照
ムー大陸は…最初こそは、善人に統制されていた
しかし…後に悪しき人々の手によって嵌められ、主導権を取られて殺され、略奪に略奪を繰り返し、圧政を強いられた
それに伴い…地下神殿に封じられていたものも理解せず、些末なものと取り扱われ、軽んじ、粗末に扱われた
それに伴い、神罰を受け、滅んだ
そして――長年に渡り放置され続けたことにより、永劫に続くはずだった封印が解けた
それは…星々を、世界を、神を、神々を、遍く全てを砕き、死を齎す兵器――終末兵器だった
『いっけえええええええええええ!!!!』世界全て
だっ!!!←フローを纏い、地下神殿へ飛び込む
ケイト「ラスト――ブレッシングフロー!!!!」左拳を叩き付けるように解き放つ
それは大気を揺るがし、地表を巻き込まぬよう
すれすれに地下神殿があった位置のみ、掻っ攫うように吹き飛ばした
星中が振動する最中…あった位置にいたものは…‥静かに……‥
パリィン
『―――ありがとう^^
―――(やっと…終われた』
ふっ
光となって…満面の笑みを浮かべて消えて行った
ケイト「!!」
ざばああんっ
ケイト「わっ」
その瞬間、波に攫われて浮かび上がることを由としない荒波に揉まれ、意識を手放すことを余儀なくされ……
水の中、瞑目し、沈んだまま宙に浮くように両手足をだらりと浮かばせる中…声がした
『ケイト――
ケイト…――
お願い…目を開けて』
『ダメ…
息してない』
『ケイト!
ケイト!!』
そして…目覚めた時には……陸があり、植物が再生していた
あの時――日付が変わると同時に
その兵器は…終末ではなく、再生を齎す存在(津波)として解き放たれた←5160ページ参照