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Unlimited【ダンまち】

第87章 神化(しんか)





癌へケイトは語った


『生みの親であり全てを実在化して自分が生きれるようにしてくれた恩神である創世神の親』を、実際に手を掛けて殺した主犯がベル・クラネルだ
癌が実在化出来る世界を癌にして膜を破って癌の闇を解き放った主犯もベル・クラネルだ
隠れ癌を人為的に癌にさせた主犯もまたベル・クラネルだ

それは全ての魂の消滅を意味する
それ以外の魂も全て手に掛けて殺した

創世神も創世神の親と同じく実在化を発する側だから助かったに過ぎない
創世神の親に、全ての力を注がれたからというのも大きい訳だが…


だから「必ず癌になる呪い」をその身(魂)に負うことになった
そしてその「呪い」は伝搬する、その身を蝕み強制的に癌へと変える、本人の意思も関係なく、それに好意を抱けば抱くほど影響力が増す
特に「隠れ癌」に――「罪」を自覚し、贖わない限り、恩人は愚か人を殺す本性までは変えられないし変わらない、変われない

癌と隠れ癌は、必ず惹かれ合う
同じ呪いを持つ同志として、助けようと『互いに対して』行動に起こす
本能的に動くんだ
たとえどんなに無理だとしても、悪意を持たれたとしても
共に創世神の親を殺した同志として


だからその魂は、主犯格たる癌とそれに与する隠れ癌達は、1兆5000億年経たなければ生まれないようにされている
次期原初の始祖神が生まれるのもまた、1兆5000億年後だから
そうでなければ――全ての実在化が無くなってしまう、釣り合いが取れなくなってしまうから
癌の闇を打ち消せなくなるという最悪の事態を防ぐ為に

癌と隠れ癌の『魂の生まれ変わり』は――犯した罪の大きさに応じて、周期は異なる
『実在化の力』を2人分にした上で重ね合わせ増幅させ合わせることで4倍にまで膨れ上げさせる、それに伴って「癌の闇」の伝搬と進行と侵蝕が4分の1になる、それを現実とする為にも、消えないべき皆を消滅から守る為にも
その事象は、『初代原初の始祖神の分体』を『2代目原初の始祖神(ケイト)』が魂に宿したままこの世へ生まれ変わって霊体へ影響を、実在化を齎す存在となることで、ようやく現実と成る

その為、最も罪が大きいものが『控え』にも載らず、生まれた時点で癌として消されもせず、原初の始祖神と同じ時期に自動的に魂が生まれ変わらされる

全ての実在化を終わらせる訳にはいかない、全ての消滅に繋がるから


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