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Unlimited【ダンまち】

第85章 エラー





リヴェリア「どうにもならない――」重々しく口を開く

ケイト「!」狼狽した表情のまま顔をリヴェリアへ向ける

リヴェリア「それが現実だ。
どの世界であっても、何であったとしても…変わらない事実だ…

癌は消える。たとえ浄化を施したとしても、上辺だけに留まる。
それは…癌の心、本質から、癌だからだ。
一時的に癌でないようにした所で、本人が自ら悔い改めない限り、どうにもしようがない。
人から言われて渋々では意味も無いし、神が無理やり癌でない状態にした所で一時凌ぎにしかならない。

それは…実在化させているお前が一番よくわかっているはずだ。
お前達が居てくれるお陰で…癌であったとしても一縷の望みに可能性を賭けられる。


一番大事なのは『中身』――『本質』、『心』だ
肝心なのは――そのものが『どう在ろうとするか』だ

『それ』は…たとえ神の力であったとしても、変えることは出来ない――
本人が本人である限り――――癌は、癌でなくなることは、決してなり得ない

人が人たらしめている、『本性』なんだ―――――どうしようもない


お前もわかっているはずだ―――それでも…痛いんだろう」瞑目

ケイト「……」じわっ
ぽとっ←足元に雫が落ち
ぽととっ←連なるように次々に3滴ほど続けて落ちて行く


リヴェリア「だから―――泣いているんだろう」すっ←目を開け、ケイトを痛々しい表情で見やる

ケイト「……ひっく、ぅっ」肩を震わせて項垂れて咽び泣く

リヴェリア「……」苦しそうに目を細め、ケイトの正面に歩み寄る

ぎゅうっ!!←瞑目し、ケイトの頭を胸に押し付けるように抱き締める


フィン「君の願いは…叶わない。
どんなに手を伸ばしても、救おうとしても、願っても…人の本質は、本人が決めるものだ。
神や、誰かが、変えられるものでは、決して無いんだよ。

別の願いを、見い出す外ないんだ―――どうか…希望を絶やさないで――生きる目的を見つけよう」

リヴェリア「救えなかったものばかりにとらわれるな。
背負うのはいい…だが…
それでは、お前が救われない。お前達が、報われない。

生きていいんだ…お前のままでいいんだ。それを忘れるな。

報われないことに、心身を費やすな――」

ケイト「ぅぅぅぅぅぅぅぅううう;;
ああああああああああああああああああああ!!!;;」瞑目し天に慟哭を上げる


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