第85章 エラー
ケイト「お前のが大事だ!大事にしろ!!」
始祖神「お前のが大事よ!大事にしろ!!」
ずっと間に挟まれる僕の身にもなってくれ…‥;
『ガルルルルルルルルルルルルルル』
おーい…僕も見てくれ…
頼むから見てくれー;←棒読み
テロップ『どっちもどっち!』
今にも掴みかからんばかりの状態の2人の間に、割って入ったまま動かずに制止し続ける僕をよそに…
ケイトと始祖神は……始祖神を大事にしろ!!&ケイトを大事にしろ!!と同時に開口一番に叫んでいた
フィン「とりあえず、互いの言い分、主張を聞こう。
始祖神はケイトに死んで欲しくない、ケイトは始祖神に報われて欲しい。
相違ないね?」
『う!!ん!!』
フィン「で…始祖神の一番の願いを叶えられるのはケイトしかいない、そしてそれはケイトが死ぬことでしか叶えられない。
だが始祖神は望んでいない。それを無理やり押し付けて叶えることは、果たして正しいか?」
『NO』
フィン「いずれにせよ死ぬ体となった身なんだから、大人しく死期を全うするまで頑張ることが一番だと僕は思うが…
違うかい?」
『違わない』
フィン「幸せに生きて欲しい、だね?始祖神」
始祖神「そう!」
フィン「それを見ていたらそれだけで報われるし幸せ、で合ってるかい?」
始祖神「うん!合ってる!!」
ケイト「…‥…;」困り顔で腕組みをする
フィン「それが一番難解だから嫌がっていた、だね?ケイト」
ケイト「そう!!」待ってましたとばかりに身を乗り出して頷く
フィン「互いの望みを叶えるベストだと思っていたが実状は違った、それでも…死が幸せだと思うかい?始祖神にとって」
ケイト「……違う」ぽつり
俯いたまま考え込み、絞り出すように言葉を発し、答える
フィン「そうだね…(片目瞑り微笑)
そこを汲めるのが神、汲めずに考えもせず押し付けるのが癌…
君は…ちゃんと向き合うことも、聞こうとすることも出来る…
だからこそ…悩んでしまうのだろうけれど……‥
僕達といることが苦かい?」
『NO!!』
フィン「じゃあ死ぬ理由は無いね」
ケイト「え……
あ……」
フィン「だろう?
今を生きることに専念するんだ。
そして…幸せを見い出そう。まだこれからなんだから…僕も、君もね?」微笑
パチパチパチパチ!×∞←待ってましたとばかりに始祖神が同意を示し拍手を送る
