第85章 エラー
始祖神「あのね、ケイトは大事なの!!」
ケイト「あのね、始祖神は大事なの!!」
『そっちのが大事だって言ってんだろうがあああああああああああ!!!!!!!!』
泣きながら喧嘩に発展し出した
胸倉を掴み合い殴り合い始める二人の間に割って入る中
『そっちが折れろや馬鹿ああああああああああああああああああああああああああああああ!!!』
断末魔の如き叫びは天を割いた
未だに胸倉を掴み合ったまま…;
最初の癌によって消され全てが無に帰したという無の空間…←4118ページ参照
何も生み出さず変化もないただの「空間」――それは戒めとして遺しているのだと言う
そうさせない為に頑張っているのだと…常々忘れない為に……
そこにまでも響き渡っていた……;
どちらも大事だ、ということで折り合いが付いた
いや付いたと言っていいのかどうか最早わからないが
うん、付いた
ということにしておいてくれ…;←どちらもお前の方が大事だとガルガル睨み合っていた
その頃…
晩6時ちょうどにケイト冒険者100日目おめでとうパーティを開催しようと準備に掛かっていて
リュー「はああああっ」両膝を抱え頭を付け深々と嘆息を零す
アイシャ「安心しな」ぽんっ←微笑し肩に手を置く
リュー「…?」顔を上げアイシャを見つめる
アイシャ「あんたの分まで、私が食らってやるよ」ウィンク
右手を上に向け肩より上に上げながら挑発するように微笑み掛けた
次の瞬間、リューから表情と感情が消え、真っ黒になった
リュー「……………」
『……………』
暗闇以外何も無い、見えない表情のまま、闇以外何も無い真っ黒な瞳のまま、真っ直ぐにアイシャを見据え、静かに、ゆらりと、時間を掛けて立ち上がる
その中でもなおもアイシャは微笑み掛けていた
リューとアイシャによる5時間にも渡る激闘の始まりであった………
カーン!!><♪←精霊が満面の笑みでゴングを鳴らす
どちらからともなく攻撃が交錯し合った
アイシャの左水平蹴りとリューの右拳が衝突し合う
その直後、空気は震撼した
目に見えぬ攻防、乱雑過ぎる爆音に周囲は弾かれた
アイシャ&リュー『うおおおおおおおおおおおおおお!!!&はああああああああああああああ!!!』
そのまま……
僕達が帰ってきてもずっと2人は戦い続けていた………;