第84章 竜の巣
エル『こんな可愛い子をモンスターとの戦になんて出せない!!
…らしいです…‥;』
ケイト「………何でこんな地下に閉じ込めたの;」
エル『一番安全な場所がここしかなかった
とのことです;』
リヴェリア「そして何故残すに至った;」
エル『臆するな、と隣国に駆り出され取られそうになった為
とあります。
恐らく…滅亡前に、この子だけでも避難させる為に、と;』
『なるほど…』
フィン「正真正銘、古くからの忘れ形見って訳か」腕組み
エル『孵化しないように、火山帯や熱から避けた
ともあります。
その子は水竜ですね。
大昔にはよく見掛けたのですが…人間達によって乱獲されたのかと』
テラン国王『あったぞ、これだ』←水竜が書かれた書類を差し出す
ケイト「何で?」
エル『人が大好きで人懐っこいんです。
寄って来るのに一切全く攻撃してこないから一方的に攻撃を受けるばかりになって主に食用になって狩られ絶滅したとありますが…;』←テラン国の書物を開いて記載を読んでいる
ケイト「つまり……巨大に育った竜達を狙って交渉を持ち出されて、手に入れられなかったから攻めてきて、ひとつだけ卵を持ち出せて何とか残した…ってことか;
現存している最古の竜種ってことになるね;」
エル『そうなりますね…;
繁殖に関してですが…
増えます』
ケイト「え?」
ティオナ「どうやって?」
エル『単為生殖なんです』
『?』
リヴェリア「なるほど…一個体でも子孫を残せるということか」
エル『はい。人肌もあれば孵ります。
そうして……幸せを感じると…次から次に卵を産んでいくらしく……;
多くて2000個産むそうです』
ケイト「へー…年に?」
エル『いえ、一日で』
『……え?』
エル『色んな意味で滅びます;』
『えええええええええええええええ!!!?;』
ケイト「災いってこれ!!?;」
エル『まあ主食は水なので、特に必要は無いんですけれど……;1日1杯1口大』
ティオナ「なんだ」ほっ
ガレス「人騒がせな;」
エル『小型の竜ですし、竜が卵に触れるだけで次から次に孵りますし』
アイズ「戦闘力は…?」
エル『ゴミです』
『え』
エル『無いも同じです。
強いて言うなら水中なら負けません、泳ぎに特化してます。
元々ここは海で餌も全く無く、それ特化に進化したからかと;だから今も水脈が盛んで』
