第84章 竜の巣
少しでも…苦しみも痛みも哀しみも、減るように
その為なら、自分を投げ出すぐらいに…
実直で、真面目で、そこには自分なんて含めなくって…‥
そんな人だから……択ばれたのではないか
そう思う
フィン「…‥;」
次から次に、人類に害を齎す竜達『のみ』を屠ると共に魔石とドロップアイテムに変えていき、水の中に取り込まれていく
それは…神速艇の空間収納庫に収納されて行っているようだった……
静寂が辺りを訪れ、水音が止む
細長い川の中で、僕等はやっと…思い出したかのように深く、息をした
思わず忘れるぐらいに…目の前に起きた出来事が、荘厳だった
いや、荘厳過ぎた
それぐらいに…凄まじかった
ケイト「んっと…どうする?
ザクッと終わらせたけど……
竜の谷の中も全部やっちゃう?やっちゃっていい?
ふるいにかけた上で」
フィン「待ってくれ、時期尚早過ぎる;
先手を取るにしても…向こうの意思が知りたい」
リヴェリア「と言っても…簡単にはいかんと思うぞ。
第一…あちらが対話を望んでいるようには見えない」
そう指差す画面には、竜達が翼を震わせて空を飛びながら、こちらへ突っ込もうと前傾姿勢を取り出す所が映されていた
リヴェリア「たとえ縄張りを守る為とは言え…攻めに来ていることに変わりはない。互いにな…」
ケイト「殲滅する?
外に出た後、攻撃してこない&居合わせただけの人類を攻撃する、殺して回る、破壊して回る気のもの限定で」
フィン「あー…
対話から益々遠ざかりそうだが…
悩ましい限りだが……仕方ないね」
ケイト「目前まで来た。やるよ」
そう言うが早いか、僕等が頷くと同時に、それのみ限定で同様に発動した
範囲は竜の谷全体
同様に凄惨な光景が拡がる中…あっという間に掃除が終わったかのように反応が無くなった……
辺りを静寂が埋め尽くし、全ての竜達が死んだ…かに見えた
フィン「……どうやら終わったようだね」
ティオネ「にしても無茶苦茶ね、この殲滅機能;
何やってるのよ;」
ケイト「だって皆の安全が第一じゃん」きっぱり
ティオネ「にしてもやりようってもんがあるでしょ;」
ティオナ「ふふっ、嬉しいね^^」
アイズ「…うん//」微笑
リヴェリア「こちらに向いたらと思うとゾッとするがな;」顔顰め
ガレス「まあそう言うな」←今来た