第82章 光芒(こうぼう)
その我々に自らした、今もし続けている「悪いことや不都合なこと」は全て、無いものとされる
好きに歪められる
一方的に利用され、そうされた側の人達の想いすらも――
それでもなお守りたいのだという、想いをも――無いものとし、一方的に危険に晒し、脅かし、搾取し続ける
搾取し、使い潰し、感謝もせず、甘い蜜だけ吸い取り、何一つとして感謝も謝罪も動きも見向きも全くしないままに――
だから…
初対面から、癌の2例目は嫌いだった
本能的に察していた
彼は、そこで躓いた
人から向けられる厚意に、優しさに、自らの願望よりも大事なものだと重要視しなかった
それに甘えるばかりで、甘んじるばかりで、恩を恩とも見ず、返そうともしない、動きさえも…
気付かない、人として見ようとさえもしないから、大事に想ってさえもいないから
願いが強過ぎて暴走した結果、周りが見えなくなることは誰でもある
だが…一方的に危険に晒し脅かした後、その責任を取ろうとすることが大事だ
それによって、繰り返される事態は減る、認識を違えることも無くなる、不要なものを巻き込むことも…
それこそが大事だというのに…そこを履き違えている
肝心の…暴走した後に、周りを見ること
それをしなかった
そこまで気が回らないことだって、誰だってある
だが…
だからなんだ…?
繰り返していいのか?
死を振り撒いて当たり前なのか?
防ごうとしない行為が正しいのか?
それに目を向けもしない行為こそが、優しさであり、正しさであるとでも妄言する気か?
そんなことは――あってはならない、あっていいはずがない
剪定者「俺もそう思うよ
俺は何があっても許さない…
あいつ(癌)の存在そのものを
ただ在るだけで、憎む――(ぽおっ!)←瞳薄く発光
俺は…
これ以上――
あいつらに、好き勝手させる訳には…いかねえんだああああ!!!」かっ!!!←瞳強く発光
・己よりも、皆(己を除く全て)
・己の『全ての自由と時間』を対価に、己を除く全てに『自由と時間』を与える
・全ての実在化を司る故――〖実在化を切る権限、全てを操り人形にする権限〗をも持つ…だが、〖それらの力(権限)〗を決して使わない
それこそが――原初の始祖神の定義、創世神の膜に創世神の膜を新たに持つことを許され選ばれる者の所以