第82章 光芒(こうぼう)
「あのお、副総帥
本当に始末してよろしいので?」
男「ああ、構わん
その為の下っ端だ
足も付かんし…な(にやり)
害虫駆除だと思ってやれ
やれと言われてやった上で金も受け取れるような奴など、信頼に値しない
ゴミだ」
ブチッ!!
忌々しそうに、そういう人達の始末を許可する
だが…男は、途中で投げ出して逃げ、金も拒否する輩なら
殺したように偽装して、逃がすようにしていたらしい…
ここでの記憶も消した上で……そう徹底されていた
男「ゴミも駆逐(掃討)できるし、金も回収できる
一石二鳥でしょうなあ?」にやり
その副総帥の進言に対し、総帥は支払うはずの金も回収できるのでいいこと尽くめとして受け止めていた
その全てが己に回ってくるからこそ…諸手を叩いて大歓迎していた……
そんなやり取りがあったとは知らないまま…俺はコンコンと眠り続けていた
ケイト「はっ!)
…ぁ」
男「12時間半…
お前が、ここに来て経つ時間だ」
びくっ!!
青染め震え、怯えるように身を仰け反る
すると…手錠だけではない、全ての枷が固定されていた
身体に負担のかからない範囲で
手錠以外がベッド横の壁に、手錠が枕に固定されていた
まるで元からそうであるかのように、連結されていた
ケイト(動け…ない)
微動だに出来ない状況に、思わず歯噛みした
男「お前が耐え抜いた時間でもある
よく耐え抜いた…」微笑なでなで←再び頭を撫でる
ケイト「なん、で…
(そんな顔、するんだよ」
なでなで
ケイト「っ
やめろ…」
頭を遠退けようと壁際まで下げるも
ベッドに乗せた膝を支えに身を更に乗り出し、強引に撫でに来た
ケイト「〜〜ぅ//」顔を歪める
男「頼み方は…?」睨視
ケイト「!
…やめて、ください」
男「ふっ
上出来だ
よろしい(ぽんぽんっ)←軽く、優しく、頭を叩く
(なんの為に上にまで上り詰めたと思っている?
お前のような奴を守る為だ」
ケイト(なんて…顔、して)驚愕
男「っと、すまん
呼吸も儘ならんのだったな
抑制レベルを下げよう」
ケイト(息が…出来る!)
男「これで煙を吸わされる前と同レベルか、抑制された状態の
全く…調整を怠ったな
気を付けよう」
違う!ワザとだ!
そう直感した
何故だかわからない…けれど、本能で、そう感じた