第81章 結び
ケイト「分霊って…何?」
ぴたっ
その問いに、皆の動きが固まり、止まった
皆の目が集まる中、尋問官が答える許可を目で求め
裁判官は静かに頷いた
尋問官「始祖神の分体のようなものだ
私達30人の分体が、分霊となってお前に付く」
ケイト「何するの?」
尋問官「…記録を取るだけだ
嫌か?」
ケイト「ずっと始祖神にされてるから今更だよ
嫌じゃない…お前等になら
いい(微笑)
喜んで、受け入れる」穏やかに瞑目したまま微笑む
尋問官「私達が付くのは嫌じゃないのか?」
ケイト「嫌じゃない
嬉しい
よく知りもしない人達に付かれるのは嫌だけど
お前達は、ずっとずっと助けてくれた、守ってくれた
信頼できる、大事な人達だし、大好きな人達だから
最高に嬉しい//(涙ぐみながら微笑む)
ありがとう…^^//」
『………』きゅん!!!
審査官「ふふっ…//
うん…ひとりにしないよ?^^//
私も嬉しい!//♪」にこにこ
そう笑い掛ける中…
かあんっ!!
裁判官「……」俯きわなわな震え
『?&裁判官?』
突如響いたガベルに目が集まる
裁判官「厳戒態勢で行くぞおおおお!!!!」かっ!!!!
『裁判官が壊れた!!!?』ぎょっ!!
真剣な表情で叫ぶ裁判官に、全員が驚愕した
過去歴史上において、今回以外では一度も無い
初めての異例中の異例となったという…
・ちょこっと余談
他の者を巻き込む事態に自ら発展させた試しは無いし、今回が初回←4564ページ参照
それが癌ではない証
他の者を巻き込む大事(おおごと)に発展させること
それが癌の条件
拘束官曰く「自分の問題ごとに全体を巻き込む奴な
これは細分になるが」
どんなに癌ですぐ消滅させないといけなくても、ここに来た限りは調書を残す必要がある(必須事項)
きちんとデータは取っておかないと、皆が困る為
ケイトの場合…
神の力を持って、闇を世界全体に及ぼした罪
だが…その心がある限り、闇が再び世界全体に拡がっても無事だろうとの見解
更には、本人自身、危険に晒したことへの自覚がしっかりあり、死んでも繰り返したくない事例だと理解していること
それらも受けて…事情も考慮した上で、これまでの実績から、やらないよう徹底できるだろうことへの信頼、及び、状況と本人の想いによる情状酌量の余地ありと判断された