第81章 結び
座ったまま、僕は叫んだ
その怒号に…身を震わせた
真っ青な顔で、震え、身を屈めながら…
当時のフラッシュバックが起こっているのはわかった
フィン「ケイト…」
ケイト「ひっ」真っ青震え
たじっ!
肩を掴まれたまま、身動ぎする
目を見開き、青ざめたまま、身を引こうとする
だが…僕の掴んだ手がそうさせてはくれない
フィン「僕が…嫌いかい?」苦しそうに眉間に皺を寄せる
ケイト「はっ!!)!!」瞠目
ぶんぶん!!!!
凄まじい勢いで頭を振られた
睨視ではなく、怒りを孕んだ目でもなく…痛々しそうな目に見えただろう
必死に頭を振って、何とか伝えようと頑張り出した
ケイト「ごめ…ん…
実父の、あれ、が、勝手に
ごめん!;中身違うの、わかってるのに;
ごめん!!;」瞑目し慟哭のような声が痛切に上がる
なで
その頭を、そっと撫でた
変わらず、ベッドに脇に腰掛けたまま…
そっと、手を伸ばして…
頬を撫でた頃には、落ち着いたように…目を細めていた
気持ちよさそうに…僕の右手に身を預け出した
フィン「…‥始祖神に、なんて言って欲しかったんだい?君は」
ケイト「……
今…言ってもいいのかな」
フィン「勿論…
僕はいつでも聞くよ?(片目瞑る)
寧ろ…大いに話して欲しい程だ
なんで話さなかったのか…も聞きたい所だけれどね」
ケイト「最近…ついさっき知ったばかりなんだ
教える時間が無かったのも、それでなんだよ
希少性をわかっているのか、って散々言われたんだけどね…
今一ピンと来なかったんだ
1兆5000億年も産まれなかったんだって
剪定者という人格は、心は、それも含めての始祖神という本質そのものが、それほどレアなケースなんだって
あの後…ね
話したんだよ
でも…納得し切れなくって」
フィン「力になりたかったんだね…望む形で」
ケイト「うん!」
大きく頷くケイトの頭の上に手を置いて、再び撫でた
ケイト「…それが同じだったから…尚更…」しゅん
フィン「それで…なんて言われたんだい?」
ケイト「私も…始祖神も……
個の尊重――
心の開放
抑え込んでいた心の開放
それを望む本質を持っていたんだ
だから…私…‥言ったんだ
ケイト「我が儘ぐらい言ってよ――
頑張るからさ」
涙声で」
ああ、如何にもだ