第78章 火の都
ケイト「そっか…」
フィン「ああ…
君は…僕等とぶつかり合って、交わり合って、ちゃんと…変わっていっただろう?
君と彼との違いはたった一つ…」
ケイト&フィン『ぶつかり合える相手がいるか、いないか、だ&だね』
フィン「ふっ…わかってるようだね」
ケイト「ああ…そのくらいはね^^」くす
フィン「やっといつもの調子に戻った所で、報告と行こうか…」
ケイト「おう!」
フィン「例の骸骨船だが…
見たら、トラウマ級の悪夢を想起させて精神的に破壊し、操り人形にする術式が刻まれていた。
要するに魔道具なんだが…魔力を通して発動する類のものではなく、常時発動型のものだった。
生者の魔力に反応して、ね…」
ケイト「なるほど。その様子だと破壊したんだね」
フィン「ああ。
で、中にあった遺留品、生者は全てオルガノへ送った。
治療も滞りなく行えている。
神国に運べなかったものには、申し訳ないが…」
ケイト「ああ、そのまま送り返しただけ、ね」
フィン「その通りだ…
で、君は大丈夫だったのかい?
一体何が?」
ケイト「ああ。半分寝ながら、何とか話を聞いて、満足するまで聞いてたら成仏して消えてった」
フィン「…;
皆には恐ろしい、おぞましい物体にしか見えなかったそうなんだが?」
ケイト「大事なのは魂だろ?
外見がそんなに大事か?
人間なんて形を取ってなかろうが、心があるのなら、大事に想う誰かがいるのなら、それでいいだろ?
自分が大事だから殺されろってんなら話は別だし、迎撃するけども」
フィン「…そうだね、そういう人だったね君は;ははは」苦笑し頭抱える
大神殿へ赴くと、エピメテウスがそこにいた。
『天の炎』へ案内してくれるとのことだ
だが…話の内容が違うようで、そこにヘレイオス(ケイト)を飛び込ませろと石碑に書き換えられていると、リヴェリアからイリアに聞いた内容を伝えられる
フィン「ケイト…聞かせてくれ…ペテン師とは一体」
誰なんだい?
声に出す前に、ケイトから声を重ねられた
ケイト「今目の前にいる奴だよ」エピメテウス見やる
なるほど――つまり
エピメテウスが石碑を書き換え、プロメテウスの神意に逆らってでも全てをどうにかしようとしている、という訳か…爆発するよりも前に……そうすることで英雄になろうと…馬鹿らしい