第78章 火の都
6月29日
今日は仕事のある日…スカイリング大会がある日だ
確か…昼から、だったかな?
それまでには用件を済まさないと…
恐らくだけれど…変異種が来る。私の力に引き寄せられてか……(顎に手を当て思い起こす)←4134ページ参照
古都オリンピア…
三方向がメディラの海に囲まれた半島、残った陸地も険しい自然に阻まれる天然要塞と化している
更に、プロメテウスが3000年前に天界から下界へ落とした『天の炎』の力による結界で覆っている
それは外敵を阻み続け、オリンピアにモンスターは一匹たりともいない
結界はモンスターだけでなく人類にも効果を発揮する
たとえ第一級冒険者であっても結界を破ることは不可能
ケイト(だが…何だ?この邪気は)
教団の巫女達に、オリンピアを見渡せる場所を聞くと
アクロの丘という場所を教えてもらい、案内してもらった
ケイト「ありがとう、助かった」微笑
そう言うと、再び思考を巡らせた
巫女「キャー!//」
ケイト「^^;」手を振る
お噂は兼ねがね、と
巫女達から自己紹介を受け、伝手があるからと教団はイリアのみに護衛を付けて行かせたらしい
プロメテウスの指示で…
……‥
話は分かっている……
ここから見てもわかる
それぐらいに…穢れている
神の炎…というより、元?かな…
神の力によって作り出された炎だが…もう、神の手を離れている時点で、浄化の力にも限界が来ている
ずっと不浄の地でいたのだから仕方ない
地獄の隣に位置づいても大丈夫なぐらいに穢れた空間、それが下界であり現界(生きている生者のいる世界)だからね
ずっと神界という常に浄化された空間にあったそれが、ずっとヘドロみたいな穢れた場所に居て、穢れるなという方が難しい…
それも3000年以上…
いや、3000年もの時を過ごした結果なのだから…異常では無いな
そう、思考を共有していた所…
クゥーとグリームが帰ってきた
水蒸気と同化し、木々と同化し、偵察してきた
僕のディバインでは目立ち過ぎる…
アスフィのプルーム(手にした当時の現象(地表の一部が局所的に高温となり、大気中に生じた比類なき上昇気流)から)でも同様に…
いや、小さな火そのものであるトカゲなのだから…そんなには目立たないか?
そんな僕の思考をよそに、会話は進む