第77章 新時代の幕開け
その「とっとと消えろ」という想いさえも、捨て置いた方がいいようなので、そうしようと思う
何もかもを、思う価値も無い
哀れという感情も、消えないで欲しいと願う心も…希望も…慟哭も、何も、かも……
それが癌なのだと――今回の件を通して、僕は教わった
だからと言って蔑ろにする気は無いが…
されたからと――同じ(同類)になる気は無いからね?
それ(同類化)が癌の起因なのだろう…
それもまた、とも言えるが……
同類になるばかりか、その人間に何をしてもその責任を蔑ろにして繰り返すばかりだから
原初の神々『ホントにそう!!』大きく頷く
何事にも限度がある
そこを弁えない限り、そう在ってでも正当化をやめない限り、癌の道からは免れることは無い、決して――
だからこそ、この世が出来た
同じ位のものばかりでは、学びが緩やかだから…
様々な刺激を得られるようにと、様々な位のものが集え、一堂に会することが出来る世界(現世)を、
それを経て――然るべき位へ振り分けられる…黒の国で、捌きを受ける
落ちるのは容易く、上るのは難い
理ばかり嘆いていても、どうにもしようがない…それもまた真理だとも思う
『う!ん!!』
今度はケイトも言ってくれたようだ…
想いを同じくする同士がいることに安心感を覚えた(微笑)
ジ・オール(森羅万象)とは…
『体内』で『神器』の力を解放し『魂』の力を増幅する『覚醒融合』全般を言う
以前までは…
『無限大の力』が全身から空間歪曲を伴う『陽炎』と共に迸り、常に身を纏い、ありとあらゆる現象全てを無に帰す『理そのもの』とさせる
はっきり言って、強化効率が悪い
今回のジ・オールでは…
まず『魂』を『体表』のみに溶け込ませ、『神器』と一体化すると共に、体内と体外で制御下に収まり切らず荒れ狂うばかりの『無限大の力』を『陽炎』ごと『体表』のみに押さえ込み保護する『衣(貫頭衣)』を作り、身に纏う
その分、『密度』も『発揮される威力』も『展開速度』も『範囲』も『精度』も『強化効率』も破格的に跳ね上がっている
見た目の変化
・『魂(神紋、額の紋様)』が体表のみに溶け込む
・髪と衣のみ『発光』
・身に付けている全てが『衣(貫頭衣)』となり身を包み込む
目と口内は髪と違って体表よりも内なので、発光はしていない