第77章 新時代の幕開け
フィン「でも……」
ケイト「ん?」
フィン「僕としては…
今のように騒がしいのも、悪い気はしないんだ……
君のことを、こんなにも想ってくれる人達がいる
ということだからね?^^」ふふっ、くすり
ケイト「…(くす)
うん!^^//」
心底嬉しそうに笑った
ケイト「私も…頼もしく思っているし、信頼しているよ、心から」
フィン「なら…やることは、もう決まっているね?」
ケイト「ああ!
大事にするよ…
自分も、人も」微笑
変わらず…抱き締めたまま、そう笑い掛けられた
あれもきっと…きっと……どちらも大事に想うが故――
理を作った手前、責任を感じていた
忌避を感じてもいた
清浄な流れに逆らい、自分に都合よく置き換え「歪め」ていく「癌」にも…
その「歪み(癌化)(癌の方針)」を、さも立派で素晴らしいことだと、教え、諭す、「癌」に染まり歪んでしまった「癌一派(狂信者)」をも……
自分の事情、理想の為だけに
生命の危機に、巻き込んできた人と、巻き込んでいない人を同一視して、巻き込んで回って
全て、最初に巻き込んだ人のせいにする、後始末をそれ以外にも着せる人が、「癌」と言える
ケイトのそれは…巻き込んでさえいない、だが理を作った手前巻き込んだと感じている
だが…普通、法律を作った人は、破る人を見て責任を感じたりもしない、巻き込んだとも思わない
ただのルールに過ぎないのだから…
ケイトの場合、後々消えるのをわかっているから、見えているから、だから他人事と出来ず、躍起になっていただけ
でも…その心は、本人だけのものだから…本人が、自分で選んでその道を歩んでいるから……出来ること等ないのが理
ケイトからすれば消えて欲しくない、本人からすれば消えたくない、想いは同じなのにどうしてこうもすれ違うのか…
脅す気かと、だから気に食わないと、だから破ると、
そんな人が犯罪者としてとらえられない道理は無い
それと同じことなのに…決して、見捨てられない
だから、より一層、愛おしさが止められない
自分に都合よく歪めている部分とは、どこにあるだろう?
ケイトを見ていて…思った
どんな相手からも、真正面から向き合い、受け止めている
蔑ろにする為に、利用したりなんかはしない
人も、事情も、抱いた印象も…何も、かもを……