第77章 新時代の幕開け
ケイト「自分で考えて自分で選べ
その為の自由だ
『自分の責任』を、『人』を、「蔑ろにする為」の自由じゃない
自分の責任を蔑ろにする為に、人を利用するな
繰り返さないよう努めていて実行に移せているのなら兎も角
人のせいにしたり、仲間の為だと「スケープゴート」にするな!
「責任を伴わない言動」は、罪深い行為だ」
フィン(創世神…?)
違和感を感じた
始祖神が乗り移っている
主導権を渡した時と同じような、似た感じを受けた←1467ページ参照
あの時のように…
ケイト(ウレイオス(始祖神))『己のことしか考えられず、己が正義と、己さえよければ良いと…
そういう浅はかな個がいる限り、闇は常に発生される。
自らの責を蔑ろにし、人だけに押し付け、責任も取れん輩が数多くおる。
だが…それ以上の負の感情に支配された時…
全てが無に帰し、何も生み出さず変化もないただの「空間」と化す。
その経験をもとに生み出されたのが、この世の理だ。
それを学ぶ為、そういう輪廻が…理が、組み込まれた』←1471ページ参照
あの言葉も…
今思えば、癌の存在を、癌の世界の存在を示していた……如実に
とっくの昔から、わかり切っていたことだったんだ…これは……
人の親切心、良心、信頼、好意、思い遣りを…
責任逃れする為に、やりたい放題を繰り返す為に利用した
その、癌の起点を、学ばせる為に……
ケイト「ジ・オール…」
額の紋様が浮き上がり、全身に拡がる
と、同時に、魂全てが、体表全てに溶け込んだ
包み込むように拡がった後のことだ
束ねていた髪が溶け、肩より数cm下の髪が純白に染まり、風に流される
身を纏っていた装束もまた、貫頭衣へと姿が変わる
純白の絹?いや、麻布へと
両脇が縫い合わされていない、袖無しのものだ
瞳、光彩の色だけ変わらず焦げ茶色
滅式の時は真っ黒に染まるのだろう…
髪の色以外…何も変わらぬ、ありのままの姿のまま――
荒々しいエネルギーが、全て体表のみに収まり、凪のように何も起こさずに静まり返っていた
嵐の前の静けさのように
その次の瞬間、有無も言わさずに攻撃を繰り出された
だが…何も構えず、身構えもしないまま拳が触れる
直後、激震が走った
その、拳を繰り出した本人にのみ……全てを打ち消された