第76章 冒険者依頼(クエスト)、来訪
陸から200海里
数値にして370.4kmに至るまで、窪みに水さえも何も残らない状況が続いていた
排他的経済水域、大陸棚に当たるそれは、変わらぬまま話は進む…
それよりも先、深海底からが海となる
その更に先…
大海の中央に位置する場所で、事件は起こっていた……
光も無いので周りの状況はわからないが…
その海の精霊である亀の神の力による発光のお陰で、状況が掴めた。
海の覇王リヴァイアサンの再来、いや…亜種として生まれ落ちようとしていた。
精霊の力による結界で近寄れないようにされていた。
が、精霊王の権限で難なく通れた。←2902~2904ページ参照
状況を整理すると…海の精霊王たる亀が、リヴァイアサンよりも遥かに大きな亜種、その発生を押さえ込んでいた
海の水を使用してまで……
「!誰だ!!?」
亀「心配ない、味方だ」
ケイト「すうっ!」
フィン「?ケイト?
(ざわっ)
(嫌な予感がする…;」
大きく息を吸い込むケイトに眉を顰め
その瞬間、嫌な予感がした
ケイト「義により助太刀申おおおす!!
許可を願いたい!!」
「許可する!
(今は猫の手も借りたい)
私達を―助けてくれ!!」
ケイト「任せろ!!」
ずあっ!
フィン「やると思ったよ…;)←天を仰ぐ
はああっ;」嘆息←肩を落とす
まあ…やらなければ、ケイトではない、か…;
ははは;←乾いた笑い
その中…一つの思念が流れ込んできた。
?
少年のものか?
青い戦闘服に身を包んだ金髪碧眼の少年を見やった…
誰か白髪の年老いた男性…死の間際だろうか、弱々しくベッドに横たわった状態で、彼は呟いた
タイムマシンとやらを発明し、未来に行き、帰ってきて、壊れた
その成果を知らす為に、口を辛うじて動かした
本当に伝えたい、最低限のことのみに…
爺「白き力を携え太陽の紋章を額に負いしもの
我々を救うであろう
卵を渡せ
さすれば、我々の未来は明るい
光が永久に、差し続けるであろう
ふふっ
我々の未来は―明るいぞ?
よく覚えておきなさい
エル
よいか
よいな」
そのまま、深海の国だろうか、実に数百年ぶりと言える光が差し、光に目を細め、いった
光に優しく、包まれながら…
エル「父上ええええええ!!!」
滂沱の涙を流す少年は…僅か9歳に見えた