第75章 神器、覚醒

ケイト「はい；」しょぼーん

フィン「そう…気負うものでもないよ」ぽんっ
なでなで


フィン「君は優し過ぎるんだよ」

その呟きと共に、ケイトの双眸から涙が零れ落ちていった


リヴェリア「簡潔に整理すると…

『やりたいことばかりにかまけて
人の人生や命、物事を粗末に扱うことを
仕方ないと扱い、繰り返し、取り続ける』
原初の神々『ファンタスティック！』拍手喝采←口挟む

その結果、癌に至る
癌の『定理』だな」

ティオナ「定理ってなぁに？」

リヴェリア「自明の理（じめいのり）、というものだ
理（ことわり）とも言える」
ティオナ「あー、そういうことか！
なるほど！」

リヴェリア「すなわち―なる上においての中核をなす条件だ」

ティオナ「癌が癌たる所以だね」


アイズ「…全員に共通している、犯した罪は…それなんだよね？

フィン「ああ…

『自分個人の勝手で、自分にとって都合のいいものに捻じ曲げること』
世界でも、人でも、命でも、物事でも、物でも何でも！だ」

精霊王「さっきから聞いとったが…（ぐすっ）

粗末に扱うことを、勝手にいいものとして捻じ曲げて
減らせるものまで減らそうともせず、最小限にしようとしないこと、
それらを続けること＝悪事まで、正しいものと正当化して、笑ってるんだから
自分だけ安全圏で、安全圏から

要は、己が理想や欲を満たす為に、それで迷惑を被る側、振り回される者等のことを一向に考えず、他人事扱いし過ぎた結果、起きた悲劇のようなものじゃな…


手段、実行、事後
全てにおいてそれらを貫き、動機のみいいもののそれ以外は全て大罰だった

それだけのことよの」嘆息

フィン「ああ、人としての常識を疑うね
始祖神『だから距離を取って、流しなさい！
救おうとしないの

正しいと思ってるんだから、煩わしいだけでしょう？

人には押し付けといて、押し付けられる覚悟はないのよ


もうほっておき

捨て置きなさい

何をしても、自分のしたいようにするだけ
『規則』を決めるとしても無駄なだけ

もっと広い目で見なきゃ。
でなきゃそうでない人まで巻き込んでしまう』

フィン「そうだね…

唯一『規則』を作るとして‥
『自分のしたことの責任は自分で背負うこと』
後は本人に任せる。ぐらいかな？

小難しい理屈はいっそ捨てよう
長過ぎれば本題を見失う」