第74章 融和
アイズ「わからない――!!」
ああ――知っているよ
君がベル・クラネルに肩入れしていたことも…
それを僕が咎めたのは、ケイトにだけだ…
彼には、肩入れしない方がいい…と、正直なままに言った…
その昔、ケイトを呼び出して、ベル・クラネルの件に関して諭した…
ルアンは裏切り者ではない…
それを察したのは、
風の噂で裏切り者が「小人の隠れ家亭」にいる。その報せを聞いて、一度覗きに行った時だ…
そしてルアンが水を机へ運んできた時…礼を言いつつ紛れ込ませた。
拉致監禁し変身かでなりすまし、裏切り行為をした
もし仮に本物がやったとして、裏切っていたのならばやめた後ヘスティア・ファミリアにいなければおかしい、とっくに入っていてもおかしくはないと思っている
そう思い、聞きに来た
それを伝えた時…
プライドに障ったようで言わなかった
フィン(告げ口のような真似は許せない、か)ふっ←微笑
決まりだ
彼は裏切り者の汚名を被らさせられた、人為的によって!
フィン「時間を取らせてしまって済まない←苦笑
感謝するよ」微笑
ルアン「気にすんなよ。
精々金落としてけ!」にやり
命令されれば逆らう術を持たない
そこを察する気等一切なく、自分がされた一面だけを見て、
人の立場に立って考えず、寄り添うことも全くないまま、決め付けて接しておいて、
フィン「言及されでもしたら被害者ぶるんだろうなあ…」ぽつり
誰にも聞こえないほどの声で、思わず呟きが漏れた…
如何にも、とばかりに思い至った…
そしてフレイヤとイシュタルの衝突の元凶であると突き止め、
彼は、その件について何の責任も果たさずに笑っていた…
アイシャに対し、フレイヤに対し、なんの反省の弁も念も無く、減刑を求める訳でもなく…仲間と自分の保身を取った。
再発防止の策も練らず、責任も負わず、何もせずに…
それを見て僕は…彼等彼女等を、唾棄することを選んだ
決めたんだ…
ケイトが利用され、食い物にされるよりも前に、手を打とうと……
フィン「ベル・クラネルとは関わるな」真剣
ケイトを呼び出し、開口一番に言い放った。
そして僕の想いを尊重してくれた、一切の迷いも無く…
出来る範囲で応えてくれた…
最初に誘ってくれたから、と便宜をはからうことも――最小限に抑えてくれた…