第72章 真相
補足しておくが、
神国防衛隊の全員が魔闘士の資格を持っており、更に神の次元にまで辿り着いている。
それが最低ラインと義務付けられてもいるので、それ以外は全て見習い扱いとなる。
早い話が…Lv.10(神)の冒険者以上だ。
全員が全員、透明にまで辿り着けているばかりか異なる『奥義』を身に付けているので、
束になった防衛隊を一手に戦うとなれば、苦戦すること間違いなしだろう。
文字通り、一気に躍進していった…←3052ページ参照
上記の冒険者と同様、神の力の次元のそれを生み出し耐えられる程の体の為、神の力を十二分に発揮することも可能である。
冒険者が身に付ければ鬼に金棒とも言われている。
神剣を抜きにしても、過剰なまでの戦力なので…
畏怖の対象として見られることもしばしば、間々あるらしい。
仕方ないことだが…;
自分が中心だなんて、思わないで。
皆が中心なんだ…
命も、心も、等しく、全てが等価値で、平等
ただ、違うだけ――←3050ページ参照
その価値は、己が決めるものなだけ。
人が決めて、勝手に殺して、傷付けて、迫害するだけ。
大事な面とは…その違いを、個として認めること。
命を、価値で、はからないで――
誰かが苦しむ姿を見たくない、
それが、その心に寄り添うことによる痛みか…
それが、独り善がりでワガママな自分の為か…
後者であれば、敵を「力による弾圧」で止めた後に何もしないだろう。
たとえその経緯や痛みを知る知らない、理解できるできないに関わらず。
力を借りた後でも…
前者であれば、敵を力で倒した後も気に掛けるだろう。
その経緯を、心を重んじ、痛み、寄り添い、その幸せを心から願い、助けとなろうとするだろう。
力を借りる借りないに関わらず…
その歩みによる苦しみが、少しでも報われて欲しいと願うこと。
幸せであって欲しいと望むこと。
その心こそが、『真の優しさ』なのだと、ケイトは言った。
だがしかし、この世ではそれを、好かれたい一心から、気に入られたいからだと、一方的に決め付けてくる、
その真心さえも、否定し、傷付け、痛め付けて、何も感じない人ばかりだ。
本当にそう(好かれたいが為だけ)ならば、自己都合で何でも傷付けたり殺したり仕返しするというのに…
そんな世の中だからこそ、価値を試される