第72章 真相
光とは、正の念、
幸せであって欲しい、喜んで欲しい、等々、文字通りプラスのエネルギーである。
闇とは、負の念、
死ね、殺してやる、等々、文字通りマイナスのエネルギーである。
この二つは相反しており、精神状態によって変わりやすい。
誰もがそれらを併せ持つ存在であり、どちらか片方のみの存在には決してなれない。
己と向き合い、魂の本質を知り、望みを叫び(言霊を紡ぐ(心の内でもよし))、
その経過を経て、己の中の光と闇の双方を極め、御し、『透明』に至る。
『透明』とは、魂そのものの願いであり、望みであり、
それを見出だすことから始まり、その為にこそ十二分に、遺憾なく魂の力を発揮する。
『透明』こそが、真に目指すべき極地なり。最も己の力を最大限以上にまで発揮する。
それが、あの時の事象だ…←2210ページ参照
一番の見分け方は、魔力金属による発色かつ発光現象である。←2137ページ参照
発光もきちんとしてくれることは最近わかったことだが…
力関係で言えば、以下の通りになる。
『透明』
光(プラス)、闇(マイナス)
金、銀、虹、光、闇(上記の光(プラス)とは別物で、色自体が光そのものの場合(闇も同様に存在する))
白、黒
それ以外の色
色は、濃さ(密度)を増していく程に透明に澄んで黒ずんでゆき、真っ黒になる。
そして黒を越えて初めて発光に至る。
その際、色がわからない程の強烈な光を発する。
それ以降は精神状態の修行となり、それを踏まえ、経て、光と闇を御し切った時、初めて透明に至る。
己の魂の力を自在に汲み出し、十二分に遺憾なく力を発揮できるのだ。
ここまで言っておいてなんだが…
冒険者でも修行による会得は可能なので、
恩恵つきの冒険者には相性にもよるが勝てないとされている。
しかし…極めれば、かなりの戦力となる。
ちなみにこれは余談だが…
防衛隊の全員が身に付け、『透明』にまで至っている。
そして神に至れば、
光を出した際の次元が太陽以上となり、『光彩陸離(こうさいりくり)』と化す。
その時点で、理に直接干渉する『強力無比な力(神の力)』を得る。
それに伴い、世界ごと分かたれている大陸間の移動は可能となる。
科学文明と魔法文明とが、これまで認識も触れ合いさえもなかったのも、その為だとされている。