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Unlimited【ダンまち】

第72章 真相





人は、人を生かすのは、物ではない。


「手当てと言うのは…その手で治療を施すことだけではない。

『よくなりますように』、と、願いを込めて、温もりを与えるものなんだ。
それを…『軟気功』と呼ぶんだよ」



遠い昔、養父となってくれた家族へ引き取られたばかりの頃、
傷を負って包帯を巻かれた手を、両手で包み込みながら、父に言われた言葉が浮かぶ…

気功の意味合いを教わったのも、ちょうどその頃だった



とある異世界、ブラックジャックにもあるように…

医師は神様じゃない。人間だ。ミスもする。
手術、薬、目に見えるそれだけで、全てが治せるものでもない…


手術しなければ助からない子猫も、親猫が必死になめ続けて治した事例もある。



『如何なる心』を持って向き合うか――それこそが重要なのだと私は思う



人は、害意だけで、人を殺すことも、壊すことも出来てしまう。
それに染まれば、「殺戮者」「破壊者」となってしまう。

人の意など、心などそぐわぬ、とばかりに、横柄に、己以外の他を苦しめ、されれば苦しいと痛いとわかっていながらやり、悦に浸る輩に…


だが…逆に、善意で、些細な心配りに、救われたり、温められたりする。
絶望から救い出され、光を与え合うことになる。

言葉に、態度に、目に見えない何かに、優しく包まれたように感じることもある。



物では、人は、繋がれないんだよ…


まず、心同士の触れ合いが、信頼がなければ、関係は構築されない。

絆の証、誓いの現れとして、身に付けるものならば兎も角として…



心で、魂で繋がるもの、
それこそが目に見えない宝となり、欠かせない紡ぎとなり、生きた証となる。

支えなくして心は生まれない…


人は…人なくして生きられない、生きて行くことなど出来ない



わかり合えない、相容れないものもいる、だからこそ意味がある、学びがある…



予知夢も避けられない

どれほど頑張っても、『運命』からは逃れられない
この世に生まれる前に神様とした、今世でどういう道のりを歩み学んでいくかといった『取り決め』、『約束事』からは…


神様には、どうあっても抗えない
それもそのはず…

この世界は…今後も無にさせない為、皆が皆学ばせる為、常に神の手が加わっている―

たったの一度として抜けもミスもなく、『奇跡』として――


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