第72章 真相
テロップ『話が長い』
なるほど。つまりこういうことか…
殺しにも2種類ある
・長い間苦しみ続けて、それが故の暴走
・その場その時だけの苦しみで、怒り任せの暴走
どうも…後者の方が罪深いらしい。
更に殺した後、繰り返し続けている場合、
罪深さが跳ね上がり、重ねれば重ねるほど向上する一方となると…
そして殺しを繰り返し続ける際、繰り返し続けた後、
殺したことに対し、仕方ないこと等と意に介さず、何とも思わず、繰り返し続け、
やりたい放題にしている自覚もないままの場合、更に罪深さが上乗せさせられる。
『この世』のみ正当防衛が成り立つあたり
人によっては、殺人を繰り返しても罪悪感を抱かず繰り返す輩も多く、
はっきり言って、快楽殺人者よりタチが悪い。
フィン「先にしてきた方が悪い、極悪人だという決め付け、殺し、傷害…
それらは、経緯と傷がある人に対して、更に非道なことをするという言動。
される方が悪いとするのと、同じ理屈。
繰り返し続ける一方となる…だからか。
全て自分の為…沢田綱吉が、そこが顕著だともされるのは……
経緯ある人の気持ちに寄り添えていないから」
『その通り!』
フィン「それでもやらないといけない事態は確かにある。
ならば、それ相応のことをしたと理解した上で、繰り返さないよう努めなければならない。
しないと、今後にも繋がらないし、進展もしない。
後の建設的な付き合いもまともに出来ていなかったと…いや、出来ないのは必至」
『まさにその通りです。
と言うか…こういった風に、裁きをされますからね?
あの世の基準が、必ずしもあなたの基準に当てはまる訳ではありません』
ケイト「……物分かり遅過ぎない!?私!!;」
『それだけ欠かさず、真剣に考え続けて取り組める姿勢は賞賛に値するかと存じます』
フィン「まあ、ともかく…ちゃんと理解できたのならよかったよ」
変わらず雲クッションに腰掛けたまま淡々と呟いた。
同じクッションで隣に座るケイトの頭を撫で、ヘッドロックされた箇所へ癒やしの力を掛けた。
ケイト「ありがとう^^」
フィン「やっぱりバレるか…」くす
ケイト「とーぜん!」えっへん!
フィン「さっきの「べ」は前世のかな?」
ケイト「あ、多分そう。
前世の自分が出て何様だって憮然とした感情にとらわれた」