第72章 真相
殺す以外、仕様がない。
防ぐ手立てが他にはない。
そういう魂だからこそ、全世界から消された。
まあ、それ相応の報いだとは思うよ?
第一、痛まず、非を認めず、罪の意識も罪悪感も何もないまま、ずっと繰り返し続けて、笑っているのだから…
相手にする余地なし!
どちらが非常識だという話だ。
方やそれ相応の事情も経緯も傷もあり、その点沢田綱吉は全くもってない。
正当防衛した後、正当防衛ならば何をやっても無罪とばかりに殺したこともない顔で笑う。
経緯を知ってもなお、痛まず寄り添わないまま、力になろうともしたことがないまま、力を貸して、である。
これ以上の大罪があろうか…
それを伝えた後、全地獄落ちの基準を改めて整理しようとし出した。
ケイト「んっと…
つまり、意図的か非意図的か、知った上でか知らない上でか?」
『そんなに難しく考えなくていい。
意図的、
知った上で、
気にしてない(考えない)、
量(頻度、頻繁に繰り返す)。
行動の上で罪状にかかるのは、この四点でいい』
ケイト「葛藤は?」
『気にしてない、に該当する』
ケイト「そっか…
その四点が問題点なんだね。
やっと終わったあああああ」伸び
『どちらが罪の重さにかかるか、示すと…
重罪、無罪の順で
意図的、非意図的←内容にも寄る(経緯あっての傷に伴う障害、誕生日や祝いの為のドッキリ等は無罪)
知った上で、知らない上で←されたら痛い、傷に障ると
気にしてない考えない葛藤しない、気にする考える葛藤する
多い(何度も繰り返す)、少ない(繰り返さないよう最大限努める)』
フィン「沢田綱吉を「愛すべき存在ではない」ことを、念頭に置いて、割り切る、流すことが重要だ。
全員救うつもりかい?」
ケイト「う…;」
フィン「これで、怒りも自信に、憎しみも自信に、彼へのこだわりも無に…
出来るね?」
ケイト「……うん!
気にしない!」
フィン「惑わされない」
ケイト「はい!(ビシッ!)←敬礼真剣
沢山…時間、かけちゃって、ごめんね」
フィン「頭を振る)いいや…
その分、得たものは大きかったし、奥深かったろう?」
ケイト「…うん。
あとは…それを纏めて、知らしめるだけだ!」
それは、英雄譚と併せて、『バイブル(教典、聖書という意味で)』と呼ばれた。