第71章 改革
資産大使「これは心ばかりの品ですが…
どうか、お受け取り下さい」
ケイト「いえいえ、そちらでなければ発しない問題もございましょう。
そちらを学ばせていただくということは、事前に防ぐことに通ずるかと思われます。
学びとして得られるものはこちらの方が大きいかと思われます。
なので、交換という手はどうでしょう?」
資産大使「ふむ…全く口惜しい…
こちらにいれば、どれほどの人が救われたか…」
ケイト「それは誉め言葉として受け取っておきます^^
お手数お掛けしますがよろしくお願い致します」お辞儀
こちらではパソコンはないが、仕事で使う魔道具が同じく通信囲碁が出来るものだった為、ストレスの捌け口として向かうことが大幅に減ったとも言える。
ただし、矛先が変わっただけで、全く来ないというわけではない。
いつ来るかもわからないそれに怯え続けなければならないのは変わらない。
両親が協力して虐待を隠す、ただでさえ実父は詰めが欠片も甘くない。
目に映らない場所のみ狙う。股間を殴られたこともある。胸や性的な場所も触られたこともあった。
だからああは死んでもならない。しないって決めた。
同じことやるぐらいなら死ぬ。なるぐらいなら死ぬ。
殺す?傷付ける?
そんなことやるぐらいなら魂売るか死ぬ。
意地の張り合いというか、負けん気の強さで踏ん張ったと…
殺せるもんなら殺してみろ。その時がてめえの墓場だ。
と、折れた状態ながらでも、必死に食らい付いていたそうだ…
「腐った人物」という話題で、連想して実父が浮かんだんだろう。
しかもいい人、優しい人と、周りから口々に言われていたらしい。
まるで…虐待でも何でも優しいことで、いいことだと言わんがばかりに…
だから死んでもしない、ああはならないと決めたという。
いい人だと言われることに、病的なまでにそんなことはないと言い放っていたのはそれでか…
いじめ、いたぶり、それらの真偽は全て神石が把握している。
予知も込みで…
リアル映像で、全て再現可能。嘘は一切つけない。
それらを取り締まること、防止することは、生産性と正確性、ひいては国力を下げることに繋がる。
それらを犯罪行為として徹底的に取り締まることは、一石二鳥三鳥四鳥にまで繋がる。
長期スパンで見れば選り取り見取りのいいこと尽くめ。