第71章 改革
私を、いい人だと、優し過ぎると…皆は口を揃えて言う。
けど、私は必ずその時、思う。
「違う…
私は――いい人なんかじゃない!!」←3382ページ参照
私の魂が悲鳴を上げていた。
そう口走った時、頭をよぎったのは…幼い自分だった。
両膝を地に付け、頭を両腕で抱え、たった一人で、理解者も知る人も聞く人も一人として無く、
痛め付けられ、蹴られ、殴られ、髪の毛を引っ張って殴られ、
両親からも姉からも捌け口にされて、自分の居場所はどこにもなかった。
赤子の時からそうだった…押し入れに閉じ込められ、泣き喚かせるのをストレス発散にされた。←3297ページ参照
7歳には肛門にレイプされ中出しされた。
力で、高圧的な叫び声で、怒声で、全てを無いものとされ続けた。
外から口々に優しい人、いい人とされ、それを否定する私が悪人とされた。
私が、私を、一番否定していた。
私なんて何も要らない…
消えればいい!こんな感情も!痛みも!!全部!!!何も要らない!!!!!
何もかもが、嫌だった。
誰もいない。
誰も聞かない。
否定や拒絶以外されない。
たとえこちらから壊しも、傷付けも、殺しもしなくても…その為にどれほど身も心も削ったとしても!!
心も体も疲れ果てて思うように動かない。
完璧に動きたくても動けない。
障害でもトラウマによるものでも何でも理解されない。耳も傾けられない。
目に見えるものだけが全てだと決め付けられる。違いを全て悪とされる。
そう望んで産まれてきた訳でも、なりたくてなった訳でもない。
自分なんて要らない!!!!
全部!!!!
全部!!!!!!
全部!!!!!!!!!!!!
自分なんか潰れて消えてしまえばいい!!!!!!!!
「お前の死を、誰よりも望んでいるのは、お前自身だろう!!?」
そう闇が叫んだ。
「大丈夫、大丈夫…だいっ、じょお…ぶ」
自分に言い聞かせ続けてきたそれが…いつしか、悲鳴になっていた……
私は死にたかった…
全部、私のせいだと言われた。
私自身、それを信じ切っていた。
否定してくれる人もいなかったから、そうだと思い込んでいた。
お前が生きているせいでこうなっていると、笑われた。
責任を負わずに済むからだと、その方が楽だからと、今ではわかっている。
それでも…耐えられなかった……