第70章 新天地
ケイト「たとえ私を犠牲にしたものであっても…
それで発散して手に入れたものでも…
その幸せそうな姿は……
私にとっては…闇に差す、『光』なんだよ」
フィン「なるほどね…
それを悪い人とすることが、どれほど罪深いかがよくわかるよ…」
ケイト「へ?;
そんなつもりで言ってんじゃないんだけど?;
ただの本音を話しただけで」怪訝
フィン「知ってる。
(わかってるよ…
どうして、神々が…君を愛するのか…目を離せないのか……」
ケイト「何かね…見ていて、安心するんだ。
私にとっては…安らぎの、時間だったから……
家では憩いもくそもないし安寧も何もあったもんじゃないし」遠い目
フィン「…;
(どうやら話を変えた方がよさそうだ…;)
逃げなかったのは?」
ケイト「お母さんが泣きながら必死に追い掛けてくるから
その後で父親がどうこうってのもあったけど…やっぱり一番は、お母さんの方で…
しんどいだろうに、疲れてるだろうに、必死に叫びながら、慟哭をあげながら、探されたら…ねえ?^^;」
フィン「……;
八方塞がり、か…;」腕組&天を仰ぐ
ケイト「そう^^;」頷
フィン「とんだお人好しだ…;
だが…
君は…誰よりも強いよ、心が…魂が…」
ケイト「よしてよ恥ずかしい//」ふいっ
フィン「誰よりもカッコいい…」
ケイト「?(眉を顰める)
言っとくけど、そんな目的でやっちゃいないから。
………ただ…守りたかっただけだ」真剣
フィン「…究極のお人好しと言うか、馬鹿と言うか…
ああ、いい意味でだよ?
いい意味で何だが…弊害も忘れないでくれると助かる。
君を、君を大事に想う人を、蔑ろにし兼ねない…」
ケイト「頷)ん。
りょーかい!(敬礼)
大事な人を哀しませる気はないし…
感情は悪ではない。
悪は…感情に任せて、何も考えず暴れたり殺したり傷付けること。
感情に任せて暴れ散らすんじゃなく、だからこそ後のことを考えて…巻き込まれる人達の気持ちを考えて欲しいな」
フィン「そこはもう、正しく理解されているよ…神国民の皆に……
だから…もう、気負う必要はないんだ…
ガムシャに自分の全てを犠牲にしないでくれ」真剣
ケイト「フィンにも同じ台詞返したい」
フィン「……;」たらーり
ケイト「お互い…自分を、大事にしようね?^^」したり顔