第70章 新天地
一番の敵は、己(感情)だ…
感情に任せるのは非常に簡単、赤子でも動物でも何にだって出来る。
だが君は感情に任せず…
後のことを、どうなるか想像し、人のことを考え、人が抱くだろう痛みに想い、共感し、『己(感情)と戦う道』を選んだ。
ただし…『愛情』とは戦い辛いようだが…;
まあ…だからこそ、喜ばしくもある…//
(こほん)
想ったことも伝わったようだ;
らんらんとした目で、嬉しそうに笑い掛けてくれている。
ケイト「おー…なるほど。
感情が…
でもそんなに深くは考えてないよ?
誰だって痛い想いはしたくないだろ?
私が考えているのはその一点であって、だからこそ…自分をってだけだよ」
フィン「そう単純に考えて動くこと、戦うこと自体が難しいんだ。
人間にとっては‥
欲深いものだからね…そう純粋ではいられないのもまた事実だ。
だが君は、誰よりも純粋に、誰よりも…人を想い、殺したい己を律した。傷付けたい己を制した。暴れたい己を…諌め、傷付け、殺し続けた。
君は…君自身に、淘汰し続けてきた。
人にやってはいけないことを、己だからと言って、やり続けてきたんだ。
そういう意味合いでは、ある意味罪人だ…」
ケイト「うん…知ってる」
フィン「それでも…君は、やめないんだろ?」
ケイト「うん!」大きく頷く
フィン「……それは…大事だから?」
ケイト「ううん…」頭を振る
フィン「!!?」瞠目
そうでなくて一体何だと言うのか…
瞠目しながら、訝し気な目を向けると…
ケイトは笑いながら、僕の双眸を真っ直ぐ見つめて言った。
ケイト「私が、そうしたいから。
同じになりたくないとかその幸せや笑顔を歪めたくないとか色々い~~~~~っぱい!それこそあるけど…
私は…それごと、受け入れて欲しかったから…
大事にして欲しかったから…愛して、欲しかったから……
だから…そうするんだ^^
耐えられたのも、生きて来れたのも…頑張れたのも…
自分のことではないけれど、幸せそうな姿を見れたから…
それが、それに…元気づけられたから…
大好きなんだ、私…皆が、幸せそうに笑う姿を見るのが…
それが、幸せで…楽しみで…嬉しさなんだ……^^//」涙
その折、光が差し込んだ…
そう、神のような後光がケイトを温かく包んだ――