第70章 新天地
ケイト「…?」
フィン「実際に見えていたのは「頑張り屋の君」ばかりで…
ありのままを出せるだけで…それだけでこんなに人って変わるんだな…
と、見ていて嬉しかったよ?僕は//」微笑
ケイト「!//」ぽっ
フィン「実に生き生きとして…
信頼して、僕達に、ありのままの君でぶつかってきてくれたからね^^//」
ケイト「…沢山、甘えちゃったよ?;」
フィン「それでいいんだ…
それがいいから…僕は、君との婚姻を望んだ。
誰よりも、人のことを考えて、踏み止まれる…
憶病とも、弱気とも、違う…
人の痛みを知るからこそ、懊悩し、自らの心と、感情と戦い、どんなことでも耐えてみせる。
僕にない点だ…
僕は…人の為に、自分と戦えない」
ケイト「…でも…誰よりも愛情深いよ?
無償でなんて、私には無理だ。あんなに動いて、あんなに無理して、自分の時間も心まで削って…無茶ばっかり」
フィン「君は勘違いしている。
僕が愛しているのは…死んだ両親であって、その人達ではない。
あっちの僕(恭弥)も、死んだ両親に倣って…それを貫こうとした…行動原理は同じだ。
愛情深い、優しい…そう、君は言うけれど…実は両親の愛した並盛以外は、そんなに愛しても、欠片もいなかった。
だというのに君は、それを無償の愛、献身、奉仕と呼んだ。
そこが…嬉しかった。
興味がわいて、付き合い出したのも、もっと傍にいたいと願ったのも…それでだ。
こちらでは…無償であってもなくても、関係ない。
両親を愛して、その先の小人族の子孫の安寧を願って、全てを尽くす。手段は選ばない。一族の旗頭として…復興を。
それのみに全てを捧げる気だった。
自分の時間も、心も、幸せも、何も要らない…それぐらいには……
それを優しさと、敬愛を抱いて微笑みかけてくれる君が…実は怖かった。
知ってしまったら、どう態度を変えるだろうかと…
けれど君は…そんなこと、欠片も気にしなかったね。
寧ろ「誇るべきだ!」「大いに利用しろ!」とまで言ってくれた…^^//(くすくす)
それが僕には…堪らなく嬉しくて…誇らしくて、愛おしくて、堪らなかったよ…
君はそっと、どこ(どの世界)でも変わらず、僕の背を押してくれる。
愛し、慕ってくれる…僕の、芯を…認め…包み入れて、受け入れて、愛してくれる。
君は、僕の誇りだ――…」微笑
