第66章 穢れ
国民一人一人へ歩み寄る姿勢は甚く感心を受け、是非国民にという人が増えた。
それを受けて…
ケイト「どうしよう…私と合わない人だった場合……;」
「その為に神石があるんでしょ!;結界が弾きます!
いいですか?
国の在り方、方針、基本理念そのものすらをも揺らぎ兼ねないので、入国はできたとしても市民不可。
折角皆が皆合っているのに、烏合の衆にさせるつもりですか?
また多数少数になってしまうでしょう?そんな危険分子は市民にはできません!
合わないのが私達ならいいですが、国王のあなたは別です!
納得がいかない、在り方が嫌だ、嫌い、調子に乗るな、ふざけるな、という人がいたら、わざと困らせる嫌がらせもされ兼ねない!
国王と私達の間にある、信頼という強固な結び付きに悪影響を及ぼします!!国民同士の結束にも溝や軋轢が出来かねない!
先程も言いましたが、その時点で烏合の衆となります!政治の危機です!!
皆がついていっているのは、あなたが『一人を重んじれる人』だからです!たかが赤子一人でもです!
だから弾きます!当然のことです!!」
ケイト「うーん…じゃあ、新たな国民の選別は国民の決定に任せるよ。
元々いた国民にも関わるし、皆の投票で決めてね?」
「無論です!国民の真価を問われることですので!!
国の政治にも大きく関わりますし!」
市民になりたい場合、結果が外からわからないようにされる。
正確に言うと、中に入っていき、いいかダメか神石により判断が下される。
結果が如何にも関わらず、入った入口から外へは出ず、別の場所へ通される。
いいなら説明する為案内部屋へ、ダメなら外へ出される。
係員「基本理念、「他者の違いを受け入れ、その心を重んじる指針」を守るつもりはありますか?」
「はい!」
係員「では水晶にお手を触れて下さい」
ダメなら光らない。無色透明のまま。
いいのならその人の魂の色に光る。
結果はその時点では知らされず通される。
どちらの結果に陥っても譲歩できる範囲内ならば手厚く保証されるので、受けることが推奨されている。
たとえ国民になれずとも慈しみ、相談を聴き、出来るように最大限対応される。
自己分析、合う職場かの研修も受けられ働くこともでき、寄宿舎で家族も共に住むことも可能となるので、難民にとっては非常に助かっているそうだ。
