第66章 穢れ
フィン「ケイトはこうも教えてくれた。
父上も母上も誰よりも偉大な優しい侍だった、と←2878ページ参照
その息子で在りたいから、息子として胸を張れる存在でありたいから、同じ想いをさせて平気な人となりたくない、胸を張って会えない、だからこそ殺さないことを選んだ、と←2476,2479ページ参照
その後、こうも言った。
「人の優しさをはき違え、嬉しくはないと感情のみを推し進めるばかりか感謝は愚か謝罪も無いまま親切心も気持ちも考えず蔑み謗り、望むものであったとしてもそれに胡坐をかいて当然と、普通のことだとするばかりか、望まない優しさであれば優しさではないと、どこがだと誹る。
そんな身勝手なクズに、自身にとってしか物事も何もかもを見れず、それ以外全てを殺そうとする、粗野でいい加減な人に、私は成り下がりたくない。図々しいことこの上ない。
優しさは有限、何事も限りはある。それも弁えもせず人へ必要以上に求めるのも大概にしろ。
人のことを舐め過ぎだ。
だからこそヘレイオス街の輩には謝罪も求めてない。行動も伴っていない謝罪等、何の意味もない」
「自分達だけいい思いをして当然、何も恩義を返さなくとも当然とすることは、甚だ疑問だ。
許せん!
在り方として、何様のつもりだと思う」
「同じ思いをさせて当然などという同類になりたくはない!
自分勝手だと、手前勝手だと言われようと構わない。
私は、私のまま死んで行きたい。
私が、私を許せない!」
「相手の得の方が多ければ、それは自分の為ではない。
そんな見極めもまともにできない人になり下がりたくはない」
「私は今や武士ではない。
だが、その心までは死んではいない!!生き方まで捨てたつもりはない!
生き汚く醜くこの世にのさばるぐらいならば死んだ方がマシだ!!」
落ち着いて自分に優しく、柔軟に。そこが課題らしい。
ケイトは少し…いや、かなり…
いや……酷いぐらいに、自分に厳し過ぎるんだ。
理想が高いと言うか、間違ってはいないんだが…
人として誇らしいとも思うんだが……
自身に、強く求め過ぎてしまうんだ。人以上に…」
リヴェリア&ガレス『欲深で貪欲に他人へ求める輩とはえらい違いだな;&じゃな;』
フィン「ははは^^;
僕もそう思うよ。
人から与えられるのは…決して当たり前のことなんかじゃない」
