第65章 新たな冒険
だから…できない。
完璧には、誰だって…
傷でできない範囲は気にせず、できる範囲だけでも何とかしようとする。それだけでよかったんだ。
どれだけ繰り返さないよう頑張っててもさ、悪人だって言ってくる人は必ずいるから。
本質を見ないといけなかったんだ。
本質…それは在ろうとする姿。
善人であろうとすれば善人だし、悪人であろうとすれば悪人。
表面上の出来事に流されず本質を無極めろ。
そう言いたかったんだ、神様は。
自分なりの答え、やっと見つけたよ。ありがとう」お辞儀
『…(くす)←黙ったまま互いを見やり微笑み合う
お互い様』微笑&お辞儀
ケイト「あいつは…あいつだけは無理だ。
仇だから。
どう在っても…無理なんだ。
誰もが善人であり悪人である。勧善懲悪を根差すべし。
彼は善でも悪でもあろうとしていない分、タチが悪い。
そういう意味か?鬼が言ってたのは…
だから…本質的には…善ではなかったのか……あいつ………」
フィアナ「さあさ、学舎でお昼寝体験はどうでしょう?」
アスフィ「いいですね。
アルとディも魔法を使えないエリアで赤子らしくしてますし、珍しく」
ノアール「これ以上考えてたらまた下血するわ。切り替えましょう!
今!大事に!!」
フィン「そうだね。行こうか、ケイト」
ケイト「うん…昼御飯中なのにごめんね;」
フィン「いや、いいよ。
アルとディも、赤子らしくしていた状態でお風呂で洗えた。
新鮮な体験をさせてもらったからね」くす
フィアナ「舟を漕ぎながらでしたけどね、ケイトのみ」
アスフィ「危なっかしくて見ていられませんでした」
ノアール「ついつい手を貸したくなっちゃうのよねぇ」
フィン「ああ。涎を垂らしかけながらこくりこくりと」くすくす←肩を震わせながら手で口を押さえ笑いをこらえている
ケイト「それはもう言わないでええええ///;」
そう盛り上がっている昼休憩中、違う場所では…トールの母親とメラの母親に連絡が行っていた。
喧嘩ルームを使用した、と。電話で。
トール母『他の子とは大丈夫ですか?心配で…』おろおろ
先生『大丈夫ですよ。
義を見てせざるは勇無きなり。
彼は…勇気を示しました。義の為に』
女児「あのね…トール君、さっきは助けてくれてありがとう//」微笑
トール「い、いやあ//」でれでれ