第64章 新たな指摘
テロップ『要約:危険な目に遭わせたくない。遭う可能性を少しでも下げる為にも今からでも意識改革しろ!
が、本人にはそんなの関係ない。というものであった』
ケイト「理解した所で決して受け入れはしなかった。
納得いかないの一点張りで会話にすらならなかった。
世界ごと消されてから…決して相容れないのだと、やっとわかった。
何も難しい問題じゃない。
殺されたら許すか許さないか。
で、また殺し返すかしないか。
たとえ彼がいなくて世界が救われなかろうと、別の世界では救われてる。
世界の均衡は、全て半々なんだよ。
それが世の中の理なんだ。
が、あいつは異物だった。
全部地獄行きなんてあいつだけだ。
あの白蘭やディモンは愚かザンザスまで半々だったんだから。
(どかっ)←椅子に背を預け腰かける
あいつは…世界の理を捻り曲げるほど考え無しに勝手が過ぎた。
だから消された。
それだけの話さ。
相容れない。
私と彼とではいつまで経っても平行線だ。
彼を擁護するものも、只管いいものとする輩とも…
彼と価値観が同じものは、軽く考えている。軽く捉えている。
ここにいる皆が…私と価値観の合う同士だから、助かったよ。
大切な人を殺されれば、誰だって殺しの重みを理解する。
しでかした『事の大きさ』を理解できるのは、実際にされた経験のある人だけだ。
人として軽蔑する――
侮蔑の対象にしかなり得ない。
今では…はっきりとそう言い切れる。
明らかにその先に待っているのが破滅なのに、それごと何も言わず全肯定することは…愛情ではない。
好きである事やいい人という思い込みや都合のいい想像に依存し、固執し、執着しているだけの、勘違い狂信者だ。
本当に好きなら身を張ってでも止めろ、守れ。
あいつの地獄行きを止めてみろ。それができないなら彼を好きだと言うのをやめろ。
決して揺るがない真実が突き付けられても、そんな人じゃない、悪いことしていない、心の奥底では悩んでるんだよね?と、仲間や信者は率先していくらでも罪からの回避を手助けし続ける。
彼が好きである自分に酔い痴れているだけだ。成長を妨げておいて自己満足や自己愛の為に直走ってるだけだろ。
と、私は思う…
まあ私も私で見ていられないというのもあるが、根底にあるのは相手の為、だからな」