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Unlimited【ダンまち】

第61章 新たなる発展





母上「あなたらしく生きなさい。
武士には向いていないかもしれない。でも、自分にできることをしなさい。

そして…誇りを持ちなさい。あなたは、誰よりも気高く、尊い武士です」なで←病床の上で、右手を私の左頬へ添え撫でる
「母上!!」涙&手を握る

母上「母は、あなたを…誇りに思います。
時代に…風習に流されなかった、あなたを。

あなたにとっては生きにくいでしょう。
でも…生き抜いて、どうか私よりも…長く……」

ぱたり


「ぁっ

ぁぁっ!

うわあああああああああああ!!!


父上、ごめんなさい!母上、ごめんなさいっ!

それでも…それでも私は!そんな想いを味合わせることを由とは思わないのです!!
思えないのですっっ!!!」

涙と共に、滂沱に塗れながらも…辛苦を噛み締めながら動かぬ母へ訴えかけた。

その死に顔は穏やかで…どこか、安堵したような…晴れやかな笑みを浮かべていた。


「腑抜けと言われても、それでも貫いてよかった」と、今だから思う。

戦時中では人殺しは英雄、平穏になれば汚名。
それに代わりはなく、そこに正義など一片として無いのだから。



ケイト「だから…なんだ」涙

ぽろぽろと涙が頬を伝って落ちていく中…彼女は、自分の中の根幹を知った。


フィン「自分と向き合って欲しい。

その感情は…君が君である為に大事なことだ。
欠かしてはいけない、君の根幹なんだ」


ケイト「私…私は……」

フィン「知っているよ…
彼が容認される度に、褒め称えられる度に、君の心がズキズキと痛みを訴え、悲鳴を上げた。

それは…それまでの頑張りを軽んじられる、踏みにじる行為だったからだ。

殺した後、何も感じずにいられる。考えずにいられる。苦悩せずにいられる。
それがいい人だと言われること、それは…

苦悩の先に得たものだけじゃない、苦悩そのものすらも侮辱される行為に他ならない」


ケイト「私は…さ……一杯、悩んだんだ。

何度も、何度も…苦しめられて…苦しんで……
それでも…頑張ったんだ。逃げずに、投げ出さずに…死ぬまで……

それでも…何度罵声を浴びせられても!あんな想いを、与えたくないからっ!!」涙

フィン「知っている…
その想いが叶うこと、通じることは…当時、嫁であった僕にだけだった。

でも君は…腑抜けと呼ぶ人をも守る為迎撃し、助け出した」


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