第61章 新たなる発展
ティオナ「ケイトを責める気なんて私にはないよ…
私は、ただ……
ただ…ケイトがしてくれたみたいに……幸せを与えて、笑わせたいだけなんだよ」
ケイト「!」瞠目
アスフィ「ぐすっ…」
リュー「落ち着きましたか」なでなで
アスフィ「ええっ…ありがとう、ございます」お辞儀
私の背を撫で続けてくれていたリューへ頭を下げ頷いた。
咽び泣く中、話はまだ続いていた。対話という形で…
ティオナ「私はさ…
私も…ケイトに、救われたんだ。
死んで欲しいなんてこと想ってなんかいないんだよ。
想うはずがないじゃん!
だって…だってさっ!!
あんなに…親身に接されたのも、愛されたのも!
全部知った上で変わらず愛してくれたのも!大好きだって言ってくれたのも!!
全部…全部ッ!本当に救われたことだから!!!(涙)
だから……
だから…っ!!(ひっく)
私はっ!!!
私……もっと…ケイトと、一緒に居たいよ…
愛し合いたいよ…
だから…お願いだから、そんなこと言わないでっ(ぼろぼろ)
死んだら嫌だよっ」
縋るように言われたその時、ケイトもまた涙を流していた。
ケイト「私も…そう想うよ、皆に…」ぽろっ←涙
アスフィ「…(ぎゅうっ)←ケイトを背後から抱き締める
ケイト…あなたは、もう…独りぼっちじゃないんです。
父が皆へ、母が姉とあなたへ、姉があなたへ…当たり続けたかもしれない。
あなたは、あなたにしか当たれなかったかもしれないっ!
でも…もう、自分で自分を追い詰める必要はないんです!!
自分で自分へ傷を与えなければ、生きていけない時期は、もう終わったんですっ!
あなたが…あなたを、愛さなくてどうするんですか!!;」
ケイト「……愛しても…いいんだろうか……
どうすれば…愛せるんだろう……」俯
リュー「…何も、深く考える必要はありません」
ケイト「?」顔を上げリューを見やる
リュー「あなたが私達を愛してくれたように…同じように愛して下さい。
私達が愛するあなたを、信じるあなたを…あなたも信じ、愛して下さい。
それだけでいいんです…それだけで……」ぎゅうっ
リューが微笑みかけて正面から抱き締める中、ケイトもまた笑みを浮かべた。
浮かべながら…泣きじゃくっていた。
自ら押さえ込んでいたそれまでの奔流、堰が切れたように…