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Unlimited【ダンまち】

第58章 堕天





リヴェリア「どうなっているんだ?」


フィン「…今、彼女の中では…光と闇の死闘が繰り広げられている」

『!』


アイズ「そんな…」

アイズは元の姿のデスペレートへ戻った自分の剣を見つめながら瞠目し

絶望したような光を帯びた目で、ケイトを見つめた。


ティオナ、ティオネ、レフィーヤに支えられながら…ポツリと呟いた。



アイズ「……私の…せいで?」
レフィーヤ「違います!

そんな…ことはっ」


リヴェリア「それはつまり…」

フィン「ああ、飲み込まれればアウトだ」ギリッ!

そう憎々し気に歯ぎしりしながら闇を睨み据え、光を送り込もうとした。


眉間に皺を寄せながら、光を込めた右手でケイトの額を撫でて光を送り込む。

その直後…彼女の左手の指がピクリと動いた。





次の瞬間、あたりは――








深い深い――闇へと包まれた








その目は虚ろで…闇に飲み込まれているのは目に見えていた……


アイズが言うには、世界中の絶望全てが雪崩れ込んできていて抗えなかったという…

その話を切り出された矢先のことだった。



闇に包まれたそれは…静かに音も無く一瞬で僕達の上へ…

宙に浮き、遠くへ移動しようという予備動作が垣間見えた。



フィン「待て!どこへ行くつもりだ!?」

ケイト「教えるとして…お前に、何の関係がある?」

冷たい眼光が、まるで矢のように皆の心を刺した。


聞いていて底冷えするような低い声、僕達を見ていないかのような眼差し…

まるで眼中にもないと示すかのようなそれらは…闇以外見えていないようにすら見えた。



いくら光を送ろうが…いくら自覚しようとも、戻るのにも限度がある。

一度爆発したそれは…闇が晴れるまでぶつからなければ意味が無い……


ぶつからなければ発散などしようもないほどに…その闇は深く、光など一切効かぬほどに荒々しい。



軽く左掌をかざされた。

それを向けられただけで、後ろへと吹き飛ばされそうになった。


次の瞬間、結界が揺れ、衝撃波が辺り一面を僕達ごと散り散りに吹き飛ばす…



彼女を中心に解き放たれたそれは球状に辺り一面を吹き飛ばしていた。



フィン「…くっ…
(手をかざしただけで…この威力か」ぐっ

膝をついて立ち上がる中、僕より近くにいたリヴェリアが叫ぶ。


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